Dirigent

けやきの森ブリティッシュブラス「2013コンサート」が終了しました。今年は結成10年ということで、ゲストにコルネット奏者の岡本篤彦さんをお迎えしてフィリップ・スパークのコルネット協奏曲を演奏したほか(名演でした!)難曲である同じスパークの「ハイランド讃歌」ほかを演奏し、聴き応えのあるコンサートでした。リハーサル回数がもう少し多ければとも思いましたが、みんながんばってくれたと思います。このバンドとは結成以前のアンサンブル時代からお付き合いがあり、ずいぶん長い時間を過ごしたことになります。山形市役所のウィンドアンサンブルもそうですが、私の指揮者としての活動はここがスタートでした。

山響も昨年は40周年を迎えましたが、アマチュア団体が活動を長期にわたって継続するのは本当に尊敬すべき事だと思います。さまざまな困難もあるでしょうが、目標を失わずにこれまで活動してきた事は素晴らしいですね。これからも「けやきの森」が大きく育っていくよう、願わずにはいられません。

In memoriam: Adolph “Bud” Herseth 1921-2013

シカゴ交響楽団の伝説的トランペット奏者、アドルフ・ハーセス氏が4月13日にシカゴ郊外のオークパークにある自宅で亡くなりました。91歳でした。

ハーセス氏は1921年にミネソタで生まれ、バンドディレクターであった父親の影響でトランペットを始め、ボストンのニューイングランド音楽院で当時のボストン交響楽団首席のジョルジュ・マジェに学び、1948年にシカゴ交響楽団に首席奏者として入団します。以来、2001年に引退するまで50年以上その任にあり、幾多の名演を残し、世界中のトランペット奏者、金管奏者に莫大な影響を与え続けました。日本には1970年に日本フィルハーモニー交響楽団の招きで初来日し、小澤征爾氏の指揮でフンメルの協奏曲を演奏したほか、日本フィルの定期公演にもしばしば客演首席として出演されました。引退後は愛弟子の一人である戸部 豊氏の招きで武蔵野音楽大学の客員教授として指導にあたり、公開された金管セクションのワークショップには多くの金管奏者を始めとする関係者が集まり、教育者としてのハーセス氏の素晴らしさに触れることができました。引退以降も全米でレッスンやマスタークラスを続け、自らの経験を後進に伝えようと精力的な活動を続け、その親しみやすい人柄で多くの人々に愛されました。

私もトランペットを志した頃から、ハーセス氏が人生の目標でした。いつかこの日が来ることはわかっていましたが、とても大きな喪失感があります。今月から新たな仕事につき、トランペットとの向き合い方が変わったばかりのタイミングでこの知らせを受け、感慨深いものがあります。91年もの充実した人生を全うできたのだから、悲しむのではなく心からの感謝の気持ちを持って天国へお送りしなければいけませんね。本当にありがとうございました。天国でゆっくりお過ごし下さい。Thank you Bud!

Adolph Herseth

Art dell’arco

久しぶりに書きます…新年度最初の定期が今日の鶴岡公演で全て終わりました。鈴木秀美さんを首席客演指揮者として山響にお迎えする計画を、準備段階から進めていたので、今回の音楽的成果にはとても満足です。集客を見ると営業的には課題が大きく残る結果だったのは残念です…改善に向けてスタッフみんなで頑張らなければなりません。

トランペットとの付き合いが変わった事について良く聞かれますが、特に感じている事はありません。今回も山響の演奏を聴いていて「一緒に演奏したかった」的な感情は全くありませんでした。それよりも、秀美さんと将来のプランを話し合ったり、どうすればもっとオーケストラが良くなるのかといった事を考えるのがとても楽しく、毎日が充実しています。明日からも次の仕事に向けた準備などがたくさんで、出勤が楽しみです。

さて、このessayですが、自分のFacebook、山響のFacebookとTwitter、Sunday PrismのFacebookと自分が管理しているアカウントがたくさんなので、毎日の書き込みはとても無理です。前にも書きましたが、これは書きたい時に書くだけのものですから、自分のペースで続けてゆきます。今後ともよろしくお願いいたします。

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New product

今日から新年度、私にとっても新しい仕事が始まりました。すでに取りかかっていたものが多いのですが、重要な内容も一段と増えました。新たな気持で今後もがんばって行きたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。

なお、これまでとは仕事の内容が大きく変わりましたので、このessayを毎日更新できるかどうか、まったくわかりません。ときどき間隔が空いたりしても、ご心配なさらずゆっくりお待ち下さい。