FIM Meeting 1

今日から会議が始まりました。今回は、FIM(国際音楽家連盟)に加盟する72の国と地域のうち、19ヶ国からなる理事会になります。朝食会場では、再会を喜びあう姿があちこちで見られ、私もたくさんの友人たちと朝のあいさつを交わし、お互いの近況などを報告しました。会議場は、ホテル最上階に位置し、コパカバーナ海岸が一望出来る会議室で行われ、始めのセッションはブラジルのユニオンとブラジル政府の文化行政関係者などからなるパネルディスカッションでした。ブラジルでは学校での音楽教育が義務づけられていなく、教育制度の中における音楽教育の重要性の話が出たり、世界中の音楽家の最も重要な問題である「知的所有権」つまり著作物の無断使用、コピー、海賊版などで実演家の地位が脅かされている事への対策についてなど、私たち音楽家が抱える問題について議論が展開されました。

この「知的所有権」は、世界の音楽ユニオン、俳優ユニオン、作家などのユニオンが共同で新しい法律作りに向けた作業、たとえば国連関連の団体を通して各国の政府や関係機関に勧告を出す、といった事が行われています。このブログはユニオンのサイトではないので、あまり話が難しくなってもいけませんね。しかし、音楽家のユニオンがどのような活動をしているのかについては、これからも少しづつ紹介してゆきたいと思います。

写真は会議の模様と、海岸の夜景、それとリオの名所で2007年にインターネット投票が行われ、世界七不思議の一つに選ばれたコルコバードの丘のキリスト像です。

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「FIM Meeting 1」への2件のフィードバック

  1.  Muito Prazer! はじめまして. いつもはオーケストラにいる方がこの様な国際的なお仕事もなさっているのですね.
     ボサノバやサンバを生み出したブラジルで,音楽教育が義務化されていないのは意外な事実でした.音楽は世界中に愛され伝えられるものだからこそ,守る活動も大事なのですね.
     ブラジルのお話に刺激され,ポンデケージョがどうしても食べたくなって今日作りました.タピオカ粉の代わりに白玉粉で.焼きたてのチーズの香りともちもち感大好きです.本場のpão de queijoとおいしいコーヒーを味わってみたいものです.何かブラジル料理は召し上がりましたか?

  2. あまねさま

    おちらこそ、はじめまして! 音楽家にとってのユニオンは、「同業者組合」ですね。これは、中世のヨーロッパで職種別に厳格な存在であった「ギルド」が起源だと考えられています。同じ業種の労働者は統一された基準で仕事をするのが基本で、もちろんギルド内での規律や仕事のレベルの向上などは厳しく律する事が求められました。現在のユニオンも「ギルド」の精神を忘れずに、世界中の音楽家がまとまり、問題に解決に取り組むと同時に、より良い演奏をたくさんの人々に届けられるよう、がんばりたいと思っています。

    ブラジル料理はこれから行ってきます。何が出るか楽しみです!

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