クライシス・・・・「危機」という意味です。
行政刷新会議「事業仕分け」が文化関係にも及び、文化予算が大幅に縮減または事業によっては廃止という答申が出され、全国のオーケストラが深刻な経営に陥る事が懸念されています。山響でも定期演奏会の開催に際して国から助成されていた「芸術創造活動特別推進事業助成金」の減額や、このブログでもたびたび取り上げた子供たちへの「本物の舞台芸術体験事業」が実質廃止という厳しい結果が出ています。仕分け人のコメントも、これまでの国の文化政策や成果を全く理解していない内容ばかりです。
文化庁にとっても各事業の予算削減の決定は本意ではなく、多くの国民の声を予算編成に反映させようとして、予算編成にいたる12月15日までにメールによる意見を文化庁が広く募集しています。科学技術方面ではノーベル賞受賞者が、スポーツ界ではオリンピックメダリストが、次々緊急声明を出す中、音楽界のアピール度は低いと言わざるを得ません。現在まで文化庁に1万2千件のメールが寄せられ、その内1万件が科学技術関連、2千件が教育関連で音楽関連はゼロに等しい状況です。
このブログをお読みの皆様にも、ぜひ文化庁へのメールをお願いします。私たち実演家はもちろん、聴衆や音楽愛好家の皆様の多くの声が必要です。このままでは日本のオーケストラは消えてしまいます。要領は下記の通りです。ご質問がある方は、ぜひコメントまたはメールからお願いいたします。
どうかよろしくお願いいたします。
◆アドレス:nak-got@mext.go.jp 担当官:中川正春 後藤斎
●事業番号「4」事業名「文化関係1-独立行政法人日本芸術文化振興会」
*芸術創造活動特別推進事業助成金についてはこの事業です。
芸術創造活動特別推進事業助成金の削減・廃止に反対します。という一文を入れて構成してください。
●事業番号「5」事業名「文化関係2―芸術家の国際交流(学校への芸術家派遣)」
*本物の舞台芸術体験事業がこの項目です。
プロ・オーケストラによる本物の舞台芸術体験事業の廃止に反対します。という一文を入れて構成してください。
*注意点
・様式自由、必ず「件名(タイトル)」に事業番号、事業名を記入するして下さい。
・期限が12月15日まで
*参考ホームページ:文化庁http://www.bunka.go.jp/
公募・採用欄「行政刷新会議事業仕分け対象事業についての意見募集」(11月18日)
微力ながら、夫婦でメール出させていただきました。
音楽家でアピールする方がいらっしゃらないのは、残念です。先生が活動されているユニオンはまた違った立場になるのでしょうか?
先日の200回で、地元のオーケストラがある幸せを子供に語ったばかりなのに・・・文化的なものにはお金が出せないお国柄なんて、よその国から見たらどう思うのでしょう?生活の保障は当然ですが、子供が豊かな心をはぐくむために、どんな道にも進めるように、スポーツ・芸術・科学・・・わけ隔てなく体験させてやれる社会であって欲しいです。
chicakoさま
ありがとうございます! 若干遅れたものの、オケ業界も動き出しました。もちろんユニオンでもさまざまな働きかけを進めています。それにしても、新しい政権が文化に対してこのような
スタンスでいる事に大変失望しています。一人でも多くの方々の声が政府に届くよう、運動を広めたいと思います。