Fukuoka

感動的な2日間の演奏会が終わりました・・・昨日は打ち上げに参加したものの、アルコールを口にせず今朝8時25分仙台空港発のANAに乗り、福岡に来ています。今日はオーケストラ協議会の西日本地方オケ会議が福岡であり、私は代表の立場として夕方からの会議に参加します。昨日の素晴らしい演奏会の事と、前回のベートーヴェンの続きは、山形に帰ってからじっくり記したいと思います。少しの間、お待ち下さい。

Beethoven

ゲネプロが終わりました。ベートーヴェンの5番は「運命」と呼ばれていますが、これはベートーヴェンが名付けたものではありません。「運命はこのように扉を叩く」と言ったとも伝えられていますが、その真偽も確実なものではないようです・・・。今では「運命」と呼んでいるのは日本くらいかも知れませんね。たしかに、音楽から伝わる内容は、いかにも「苦難を乗り越え勝利に向かう」的な雰囲気があり、70年代にヴィヴァルディの「四季」が大ブームになったように標題音楽を好み、そこに自己の感情を投影する事が多い日本人にとってこの「運命」は最も親しみやすい音楽なのかも知れません。

ご存知のように、ベートーヴェンはその生涯に9曲の交響曲を残しました。初期の1番、2番はハイドンやモーツァルトの影響が窺えますが、3番からその作風は大きく変わり、古典派のセオリーに収まりきらないスケールの大きな音楽になってゆきます。特に5番ではそれまで行われる事のなかったさまざまな試みを盛り込んであり、交響曲では初めて使われた3本のトロンボーン、コントラファゴット、ピッコロ(共に第4楽章から)が色彩感を大幅にアップさせていますし、第2楽章冒頭はヴィオラとチェロが旋律を奏でることで始まりますが、ヴィオラが重要な旋律を担当することも当時は大変珍しい事でした。
トロンボーンという楽器は、教会の中でオルガンと共に合唱の伴奏をする事が主要な役割で、オーケストラに登場するのはレクイエムなどの宗教曲のみでした。また、当時珍しい楽器のコントラファゴットは、室内楽や軍楽隊で低音パートを補強していましたが、第4楽章で登場するとチェロ、コントラバスに加わり、低音の音色をよりリアルなものにしています。ピッコロも第4楽章で数ヶ所ソロ(329小節〜332小節)がありますが、これも大変に珍しい事でした。

トランペット奏者から見ると、第4楽章で3本のトロンボーンが入ってきてからは、2本のトランペットが2オクターブのユニゾンを吹く中に3本のハーモニーが挟まるようなところが数ヶ所あり(こんな書き方は今でも誰もしません)、私が演奏する第2トランペットと第3トロンボーンが全く同じ高さの音を演奏している箇所がわずかですがあります。(134小節目〜140小節まで)
このように、ベートーヴェンが試みた数々の斬新な(当時としては先を行き過ぎていた感もあります)手法、あるいは徹底した拘りは、一体何を伝えようとしていたのでしょうか・・・。

(つづく)

Sibelius

3日間のリハーサルが終わりました。心配されたマエストロの体調も良好で、一人娘の千尋さんをソリストに、シベリウスのヴァイオリン協奏曲も冬の山形の風のように美しく響きます。そして、今日初めてリハーサルされたアンコール曲(ネタバレになるので曲名は伏せておきます)のきれいな事!この曲は2001年1月定期のシベリウスシリーズ最終回、つまりマエストロが山響の常任指揮者として最後に演奏した曲です。また、ベートーヴェンの5番は山響の第1回定期で演奏された曲・・・何か、因縁を感じます。リハーサル後、マエストロと会話できました。

佐藤:お疲れさまでした。いい音がしていますよ。
村川:みんな上手になったよね、自分は腕がうごかなくってさ・・。
佐藤:大丈夫、明日は絶対うまくいきます。
村川:そうか、よろしくね!

いよいよ明日はマエストロの故郷、村山市民会館で初日です。

Maestro

リハーサルが始まりました。やはり、良い響きがしますね・・・。ベートーヴェンの5番はいろいろな指揮者で数えきれないほど演奏しましたが、何度演奏しても奥深いというか、内容のとても濃い音楽です。村川氏は第1楽章冒頭の4つの音を何度も繰り返し、自分のイメージをオーケストラに示します。さすがに山響は反応が早く、リハーサル開始からわずか数分で「村川千秋の世界」が出現しました・・・それは、私たち山響の深層に刻まれ続け、長い間の眠りから覚めたような響きと言い表せるような・・・しかし、昔のような「何が何でも突き進む」という感じではなく、推進力を持ちながらも自然体で豊かな響きになっています。長い間の時の流れが、指揮者とオーケストラの音楽に対する気持ちをより自然なものにさせたのかも知れません。村川氏は、昨日のリハーサルが始まる前に、今回の演奏会が自身のファイナルだと述べましたが、長い時をかけて到達した芸術家としての境地がこれからも続く事を願わずにはいられません。

MUJ YSO

昨日は山響のユニオンの第32回定期総会がありました。どこの職場でも同様と思いますが、良い部分と改善しなければいけない部分とさまざまな面があります。ときには時間がかかることもありますが、オーケストラを取り巻く環境がさらに良くなり、演奏家がプロフェッショナルとしてより良いパフォーマンスができるよう、努力を続けたいと思います。

さて、今日から「村川千秋の世界」のリハーサルです。今回はヤマハの協力で、新製品のロータリートランペットYTR-948を使用します。これまでにも数回使用しましたが、最新の設計による精緻なメカニズムとバランスの良い響きは、内外から高い評価を得ています。オーケストラの中でどのような響きになるか期待が高まります!

Such days

新しい年がやってきたと思ったらもう1月も25日です・・・この一週間はとにかく忙しく、ブログの更新も滞ってしまいました。今年になっても忙しさと酒量は変わらないようですね・・・今日は生徒のレッスンやプライヴェートな用事を済ませ、明日から始まる多忙な日々に備えました。明日は山響のユニオンが毎年一度行う定期総会です。オーケストラ協議会の議長という全国の代表としての立場と、山響のユニオンの代表でもある自らの立場は、時に苦難もありますが、文化とオーケストラがこれからも発展し続けて行くためにもうしばらくの間頑張ろうと思っています。もちろん、演奏家としてベストを尽くす事は言うまでもありませんが・・・。そして明後日からは待望の「村川千秋の世界」のリハーサルが始まります。また、あの「楽しい音楽の時間」がやってくるんですね!

Rehearsal

定期演奏会も終わり、気がつくと1月も明日で20日・・・今日はリハーサル、明日からは「子育て支援コンサート」が飯豊、鶴岡と2日間あり、カジュアルなプログラムで小さな子供たちを中心としたファミリー向けのコンサートです。それが終わると再び村川千秋氏との対戦!「村川千秋の世界」です!昨年11月の感動的な再会から2ヶ月・・・今度は村川氏がシベリウスと同様に大切にしてきたベートーヴェンの5番です。しかも一人娘の千尋さんをソリストにシベリウスの協奏曲も・・・一体、どんな世界になるのか考えるだけでドキドキワクワクします。チケットも絶賛発売中につき、お早めにお求め下さい(^o^)

Brahms

昨日の初日本番は大変素晴らしい出来でした。ヘルマンさんの繊細かつ力強い音色と大きなフレージングは、この重厚な協奏曲にとてもふさわしく、オーケストラも濃密な響きを出していました。合唱も監督が拘ったドイツ語の発音がとてもきれいで、言葉が明確になる事でフレーズの流れが良くなる事は解っていたものの、あらためてその大切さを感じる事ができました。新曲も精緻な音色で演奏でき、成功でした。今日はこれから二日目の本番です。美しい音楽を奏でられる事をとても幸せに感じます・・・。

iPhone repair 3

iPhoneの分解修理が無事終わり、バッテリーも長持ちするようになり、液晶もきれいな色彩を取り戻しました。普通は個人で分解などしないのでしょうが、正規販売店での修理価格はあまりに高価ですし、きちんと手順を踏んでゆけば分解修理はそれほど困難なものではありません。参考までに今回交換したパーツは、すべて純正部品で、
バッテリー 1,800円
液晶    4,500円
センサーケーブル 900円
マナーモードボタン980円
合計8,180円でした。すべての作業の合計所要時間は約30分です。バッテリーと液晶が新品になったのですから、新しいiPhoneを購入したのと同じようなものです。今年の夏までには次世代のiPhoneが発表されるでしょうが、それまで安心して使い続ける事ができますね。パーツの購入先は、名古屋市内のショップ、iLab PC Factoryです。持ち込みや宅配での修理ももちろん受け付けていますので、iPhoneやiPodを使っている方はぜひサイトを見て下さい。スタッフによるブログには、パーツ交換の手順なども記されています。

さて、本業のお話です。3日間のリハーサルも終わり、これから本番です。今夜はブラームスの深く美しい響きに注目です!山響アマデウスコアの合唱も素晴らしいです!それでは、行ってきます(^o^)

iPhone repair 2

液晶面と本体が分離できたら、次はロジックボードを外します。ボードとカメラを取り付けてある7本のネジを外し、4番、5番、6番のコネクターを外せばロジックボードは容易に脱着できます。そして、左上部のボリューム、マナーモードスイッチ、ヘッドホン端子、パワーボタンが一体になっているユニットのネジを外してマナーモードボタンを交換します。バッテリーは本体の最下部の両面テープで貼り付けてあり、ドライバーでこじ開けるようにして外し、新品のバッテリーの両面テープの片側をはがして同じ場所に貼り付けます。そのあとは逆の手順でロジックボードを取り付けます。そして液晶を脱着するときに痛んでいたセンサーケーブル(3番のコネクターに接続してあるケーブル/受話スピーカーと液晶の明るさの自動調整用部品)を交換します。次に、液晶をガラスパネルから脱着し(両面テープで付けられていますが、はがす時に液晶マウンターをゆがめないように気をつけます)新しい液晶パネルを装着しコネクタを接続して本体にはめ込み、完成です。電源を入れて以上なし!完璧!ここまでおよそ30分位でした。
(さらにつづく)

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