4月に入ったと思ったらもう10日です…さすがに雪は降らなくなりましたが、黄砂が酷いですね…車が黄色くなっています。そろそろ夏タイヤに替えても良いですね。
今日の午前中は山響事務局の定例会議です。毎週火曜日に行われる事が多く、それぞれの担当からの報告と、今後の仕事について議論と確認をしてゆきます。私もゼネラルマネジャーとしてすべての事項に関与していますが、困難な状況を改善し、オーケストラを好転させてゆくのは大変ではありますが、演奏と同じくらいやりがいのある仕事です。今年は楽団創立40年…より良いオーケストラを目指し、頑張ってゆきたいですね。
8日にアルチュニアンのトランペット協奏曲のことを書いたばかりでしたが、アルチュニアン氏は3月28日に亡くなっていたんですね・・・ITG(国際トランペット協会)のレポートで知りました・・・残念です。ご冥福をお祈りいたします。以下はITGの記事です。
News From The Trumpet World
In Memoriam: Alexander Arutiunian (1920-2012)
Alexander Arutiunian, best known to trumpeters for his Concerto for Trumpet written in 1950, passed away on March 28, 2012.
In 1948, the Armenian composer Arutiunian won the Stalin Prize for his cantata Motherland, beating Dmitri Shostakovich to the award. He also was named a People’s Artist of the USSR in 1970, received the Armenian SSR honorary title in 1964, the Aram Khachaturian Prize in 1986, and most recently the St. Sakah and St. Mesrop Order by Holy Etchmiadzin in 2004. Arutiunian’s most recent work was a flute concerto written last year.
毎年4月は常任指揮者を務める「けやきの森ブリティッシュブラス 」の春の定期公演があります。今年は4月30日に山形テルサのアプローズという小ホールで14時開演です。今日はそのためのリハーサルが上山でありました。指揮の仕事をするようになって15年近く経ちますが、楽器と同じく毎日が勉強です。最近は目が悪くなって、スコアを見間違えたりする事が増えてきたのでしっかり暗譜していないとダメですね・・・特にブリティッシュバンドのスコアはオーケストラ用のスコアよりもサイズが小さく、音符や記号なども細かく書いてあり、読むのが大変です・・・今回のコンサートは難しい曲が多く、これまでにないチャレンジですが、みんなとてもがんばっています。4月30日はぜひ山形テルサにお越し下さい!きっとお楽しみいただけると思います!
横浜から戻り、休む間もなく午後から山形北高の吹奏楽部(音楽科ではなく)とのリハーサルでした。北高の吹奏楽部は6月16日(土)に山形テルサで定期演奏会を開きますが、私はソリストとしてロシアの作曲家、アレクサンドル・アルチュニアンのトランペット協奏曲を演奏します。また、その後のプログラムでマルコム・アーノルドの交響曲第2番を指揮します。つまり、ゲストソリストと客演指揮を一晩の演奏会で両方やってしまうという・・・大丈夫かなあ・・・
今日は初めての協奏曲の合わせでした。生徒達はまだ指定のテンポには届いていませんが、一生懸命に練習してくれて私も演奏するのが楽しかったです。アーノルドの交響曲は音楽的に難しい曲で、細部のイメージなどを指示して音楽を造ってゆきました。これから本番までリハーサルが繰り返されますが、よい演奏会になるよう、みんなでがんばりたいですね!
「コール・フォレスタ」との演奏会が終わりました。モーツァルトのレクイエムはとても好きな曲ですが、序奏のD-C#-D-E-Fのモティーフがバセットホルン(クラリネットの仲間です)とファゴットで歌われる部分は本当に美しく、何度聴いても感動してしまいます・・・映画「アマデウス」では、死の床にあるモーツァルトがサリエリに口述筆記をさせている場面で、Confutatisが使われています。しかしこのシーンは全くのフィクションで、こんな事はあり得ないと思いますが、音楽の使い方としては良いのかも知れません。そして、絶筆となったLacrimosaは8小節目までがモーツァルトの作品で、その後は弟子のジュスマイヤーが完成させます。これにも諸説あり、本当のところは分からないのでしょう。ただ、ジュスマイヤー版(今回はその楽譜で演奏しました)は批判はあるものの良く出来ていて、あまりの天才であったモーツァルトの仕事を引き継いだ事への苦労が偲ばれます。
今回も金管とティンパニはオリジナル楽器で、Tuba mirumの有名なトロンボーンのソロは、新日本フィルの宮下宣子さんが客演で見えられ、素晴らしいソロを聴かせていただきました。オリジナル楽器を演奏することで、作品の本質が見えてくることが良くありますが、この演奏も金管とティンパニがレクイエムに相応しい威厳のある響きが出せたと思っています。その意味においては、楽譜の版の違いではなく、モーツァルトの音楽の本質に少しは近い演奏だったのではと感じています。この曲を次に演奏できるのはいつか分かりませんが、今回は手応えのある演奏だったと思います。
一昨日からの「爆弾低気圧」も去りましたが、今朝の山形市は雪が降りました…今日は横浜市内の港北公会堂でリハーサルです。横浜は東京に比べて落ち着いた雰囲気があり、住んでみたい街の一つです。リハーサルは順調に進み、モーツァルトでは透明な響きが空間を満たしてゆきます。ラターのマニフィカトは初めて聴きましたが、1945年生まれのイギリスの作曲家で、合唱の世界ではとても有名なようです。現代風な叙情と軽やかなリズムが印象的な素敵な曲です。合唱団の皆さんの柔らかな響きが心を癒してくれるようです…
新年度最初の仕事は4月6日に横浜市のみなとみらいホールで開催される本番に向けたリハーサルです。今回は「コール・フォレスタ」という横浜市の合唱団との共演で、モーツァルトのレクイエムとラターのマニフィカトを演奏します。ラターのマニフィカトはトランペットは入りませんが、初めての曲なので、楽しみです!
新公益社団法人として新たなスタートを切ったのは良かったのですが、引越しの最も大事なことがまだ終わっていません…電話回線の移設がまだなのです…ずいぶん前に工事の予約をしていたのに、「手違い」で工事がスケジュールされていなかったとか…これも「想定外」なのでしょうか…本来ならば月曜の2日から事務局はフル稼働のはずなのに、電話もネットも不通で、電気だけが辛うじて灯るという、これじゃあ19世紀のようです。仕方なくスタッフのみんなは自分の机を片付けたり、携帯電話で連絡をとったりして、ほとんど仕事にならずに一日が終わりました。全国から電話やメールを下さったであろう関係者を始めとする多くの皆さん、山響は「臨時休業」で、「閉店」ではありません。今少しお待ちいただきたく、お願い申し上げますm(_ _)m
お知らせです。
山形交響楽団を運営している社団法人 山形交響楽協会は、2012年4月1日より公益社団法人 山形交響楽協会として新たにスタートしました。お客様には何ら変わる事はありませんが、より公共性と透明性の高い、そして何より質の高い音楽を多くの方々にこれからもお届けできるよう、職員、楽団員一同頑張ってゆきたいと銘じています。どうか今後ともさらなるご支援を賜るよう、よろしくお願い申し上げます。
2012年4月1日
山形交響楽団ゼネラルマネジャー 佐藤裕司
今日から新年度・・・でも日曜ですが、今日は山響事務局の引っ越し(Moving)で、定休日のうちに終わらせようと、全員出勤で朝から作業でした。家庭の引っ越しと違い、事業所の引っ越しはとにかく書類の多さ!この機会にどんどん廃棄し、整理して運び出します。普通なら運送業者が行うのでしょうが、引っ越し先は隣の「緑町会館」なのでトラックも使わず、自分たちで運び出しました。私は午後に「けやきの森」のリハーサルを指揮するため、いったん作業から離れ、リハーサルが終わってから戻り、18時頃には何とか作業を終えることが出来ました・・・でも、この緑町会館も夏までの仮住まいで、9月からは山形県民会館に引っ越し、そこで落ち着くことになります。それにしても、大変な一日でした!
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