Mahler

16日からリハーサルが始まる山響・仙台フィル合同演奏会(第222回山響定期・仙台フィル特別演奏会)で演奏するマーラー作曲の交響曲第2番「復活」は、大規模な編成と構成のため、それぞれ単独では演奏するのが難しかったのですが、今回は仙台フィルのご厚意で長年の念願であった合同演奏が実現し、それぞれのオーケストラにとって新たな展開を迎えることになると思います・・・

1991年7月、山形県とアメリカ・コロラド州の姉妹県州締結5周年を記念して山形から文化施設がコロラド州の首都、デンバー市やマラソンの高地トレーニングで有名になったボールダー市を訪問しました。山響もその文化施設派遣団の一つとして同行し、アスペン音楽祭と並ぶコロラド州の音楽祭である「コロラド音楽祭」に出演し、その祝祭管弦楽団との合同演奏会で演奏したのがマーラーの第2番でした。当時はインターネットや携帯もなく、オーケストラや音楽祭そのものの規模もまったくわからず、どのパートを担当するのかも現地で指示される、とのことで、私は全部のパート譜を練習して備えた記憶があります。7月22日、まだ山形新幹線もない頃で、仙山線で仙台に行き、東北新幹線と開通して間もない成田エクスプレスで空港に着き、空路シアトルを目指し、国内線でデンバーにつき、バスでボールダー市にようやく着き、プロオケの旅行としては今では考えられませんが、初日の宿泊は交流と称しての「ホームステイ」でした。時差でボケボケの翌日、ボールダー市内の「チャタクワ・オーディトリアム」でリハーサルが始まりました。コロラド音楽祭は毎年6月から8月までボールダー市を中心に多くの演奏会が行われ、祝祭オーケストラは若手のプロ奏者や音大生を中心に、要所をメジャーオケのベテランが固めている実力の高いオーケストラでした。例えばオーボエの首席にはフィラデルフィア管弦楽団准首席(今も)のピーター・スミスさん、チェロ首席にはミネソタ交響楽団の首席、トランペットはスイスロマンド管弦楽団首席でアメリカ人のデニス・フェリー(今はリタイアしました)・・・みんなでびっくりしたことが思い出されます・・・(つづく)