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読売ジャイアンツの名選手であり、今季からはコーチとしてますますの活躍が期待されていた木村拓也さんが亡くなられました。連日の報道で経緯については明らかになっていますが、37歳での旅立ちはあまりに突然で早すぎます・・・私は小さい頃から熱狂的なジャイアンツファンで、いわゆるV9時代のONに代表されるスター選手ももちろんですが、柴田、黒江や高田、少し前には国松や広岡などの脇役たちが大好きでした。彼らの一癖も二癖もあるしぶとい打撃や、バッターがヒットした瞬間にボールの方向を読む守備能力は大変高度で、長年にわたって優勝を続けることができたのも、主役と脇役がそれぞれの立場でバランスの良いチーム作りを心がけていたからだと思います。ジャイアンツは一時、FA選手やトレードで主力級をかき集めたものの、期待とは逆にチームのバランスを崩し、優勝から遠ざかってしまいます。そんな状況の中、原 辰徳が二度目の監督に就任し、ジャイアンツはようやく長期展望をもったチーム作りを始めます。木村拓也さんが広島から移籍してきたのはチームが低迷からはい上がろうとしていた2006年でした。広島時代から一瞬を大切にするプレイはジャイアンツでも発揮され、かつての名脇役たちと並ぶ大活躍と、その野球に対する姿勢、そして誰からも好かれる魅力あふれる人間性は若手を始めチーム全体に大きな影響を与え始めます。昨年もキャッチャーが不在となったゲーム途中で10年ぶりにマスクをかぶり、実に良い仕事をしたゲームがありました。現役として最後にチームが日本一になり、これから指導者として新しい「木村拓也」を育てる事を本人も楽しみにしていたことでしょう・・・早世は残念でなりませんが、木村さんが倒れられたのがジャイアンツに移籍してくる前の所属球団の本拠地で、現在も自宅がある広島であったことは偶然ではあるのかもしれませんが不思議な印象を感じます。

残された仲間達が木村さんの心を継いで行く事、それに何より深い悲しみの中にあるご家族に心よりお見舞い申し上げます。合掌。

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