今週の仕事が終わりました。スクールコンサート6ステージで難易度はさほどでもありませんが、週ごとにパートが変わるのがこの歳には辛いかも・・・
今週は仙台フィルの持田さんに演奏していただきました。持田さんとの出会いは1983年に遡ります。当時、仙台フィルは「宮城フィル」と呼ばれていて山響と同じかそれ以上にスクールコンサートを展開していました。まだ若かった私たちは(24歳ですね!)1日3ステージのコンサートなど平気で元気いっぱいでした。私はまだ山響に入団する前で、山形や東北各地でクリニックやレッスンなどで忙しい毎日を送っていました。そんなある日、持田さんから早朝に電話があり、かなり慌てたようすで、「さ、佐藤くん、今日これからウチのオケにトラに(エキストラに)来れる?」私「へ?」持田「実は、Mが(現在も第1トランペットで素晴らしい演奏を続けているM岡くんです)」が急病になっちゃってさ・・・セカンド吹いてくれないかなあ・・・」「今日は偶然にもオフなので、行けますよ」「そう、ありがとう! よろしく!!」というわけで、宮城県内の学校に急遽向かい、本番直前に会場の学校に到着し、リハーサルなしで本番に参加ました・・・お互いの存在は知っていましたが、一緒のステージで演奏したのはこれが初めてで、それ以来スクールコンサートや定期、金管アンサンブルなどでたくさんご一緒させていただいたと共に、仙台フィルのブラスセクションの方々とも親しいお付き合いをさせていただくようになりました。実は「M岡くん事件」はこの後も数回続き、無事に仙台フィルのトランペットをカバーしたことが懐かしい思い出です。持田さんとはお互いにセクションプレイが仕事ということもあって、すぐに意気投合し、好きなプレイヤーや音楽上の嗜好も共通点が多いことから、たくさん情報交換しましたし、車も大好きなので(彼はラテン車のファンで、プジョーやアルファロメオなどを愛用していました)たくさんの楽しい時間を過ごすことができました。それから時が経ちオーケストラも忙しくなり、同じステージで演奏する機会も減って行きましたが、先日の合同演奏会でマーラーの「復活」を演奏した時は久しぶりにオーケストラの中で隣り合わせになり、リハーサルの合間には昔の思い出話しをしたり、いろんな事を思い出しながら演奏していました。仙台フィルの多くのメンバーと同じステージで演奏するのも久しぶりだったし、自分のキャリアが終わろうとする時にこんな演奏ができる機会があるなんて、とても幸運なことだと思いました。今回もスクールコンサートで小品をたくさん演奏しましたが、とにかく演奏しやすく、響きがよく合っていて楽しかったです。これからはこういう機会はおそらくもうないかも知れませんが、これまでの出会いと過ごした時間に心から感謝しています。持田さん、長い間本当にありがとうございました!