3日間のリハーサルが終わりました。飯森監督の緻密な音楽創りとメンバーの献身的な努力で、今度も素晴らしい演奏会になると思います。4本のワーグナーチューバを率いるのは、NHK交響楽団の首席代行ホルン奏者、今井仁志さんで、素晴らしい音色と深い音楽性で圧倒的な音楽を示してくれています。ワーグナーチューバは私の席のすぐ隣なので、こんなに素晴らしい演奏を間近に聴けてとても嬉しく思います。
ところで、来年度の山響定期のパンフレットが今日出来上がってきました。昨年は創立40周年だったので、表紙に4人の指揮者を並べましたが、今回は高級チョコレートのパッケージ風(?)にシックな感じにしてみました。きっと多くの方々に気に入ってもらえると思っている自信作です。ぜひ、明日の演奏会でご覧いただきたいと思います。
私がブルックナーの交響曲第7番を初めてライブで聴いたのは、1986年のシカゴ交響楽団来日公演で、会場は昭和女子大人見記念講堂でした。当時は「神様」首席トランペット奏者アドルフ・ハーセスが65歳で最高潮の時期でしたし、伝説的なチューバ奏者のアーノルド・ジェイコブズも健在でした。そして指揮者はサー・ゲオルグ・ショルティ・・・本当に素晴らしかったです。アメリカのオーケストラはステージで「ひな壇」を使わないで全員平場で演奏する事が多く(1990年代の山響もそうしていた時期がありました)客席の場所によっては金管セクションが見にくく、ハーセス氏が吹いている姿を何とか見たくて空いている席を探して移った記憶があります。
シカゴ響の録音は主にデッカレーベルから出ていて、ソリッドでクリアな録音が特徴でした。それだけだとシカゴの音は堅く聞こえがちですが、ライブで聴くとその柔らかなサウンドに驚きます。ピッチが440と低く、響きにもある種の穏やかさがある事も影響していると思いますが、どんなに大きな音でも余裕があるのと、ピアニシモが絶妙な美しさ!まるでコンサートホール備え付けのパイプオルガンが全開で鳴り響いているような感じでした。この空気感は録音には入りきらないですね。
第2楽章ではワーグナーチューバが大活躍しますが、それを支えるコントラバスチューバを演奏するジェイコブズのゆったりヴィブラートのかかった歌い方が今も耳に残っています。そして金管セクションだけでなく、コンサートマスター並みの影響力を持つハーセスの演奏・・・この演奏でそれまであまり好きではなかったブルックナーがとても好きになりました。シカゴ響のブルックナー7番は、BBCプロムスでのライヴ演奏(確か1970年代の後半の演奏だったと思います)も市販されていて(CSのクラシカジャパンでも時々放送されています)こちらももの凄い演奏です。カラヤンもベームも素晴らしいと思いますが、私はやはりシカゴ響の演奏が1番ですね。
第226回定期演奏会のリハーサルが始まりました。今回は19年ぶりの演奏となるブルックナーの交響曲第7番をメインに、シューマンのピアノ協奏曲を萩原麻未さんの独奏で演奏します。ブルックナーはいつもの定期より増強された弦楽器と4本のワーグナーチューバが厚みのある響きを醸し出します。飯森さんと山響のブルックナーは、4番、5番、3番、6番と続いてきましたが、今回がこれまでの中では1番大きな編成です。来年度は1番が予定されていますが、私にとってはこれが最後のブルックナーです。19年前の定期では第1トランペットでしたが、今回は第3トランペットで金管セクションの響きを厚くすることが私の仕事です。どんな本番になるか楽しみですね。
2000年から施行された「三連休化法」により、成人の日と体育の日がそれぞれ8〜14日に変動することになり、2003年からは海の日と敬老の日も変動するようになりました。昔は成人の日は1月15日と決められていて、全国一斉に新成人の晴れ着姿が見られたものです。そのころも夏の帰省時期に合われた成人式を行った地域もありましたが、多くは1月15日に開催していました。ちなみに、私は成人式の日は大学生で練馬区に住んでいました。練馬区では今の浦安市がディズニーランドで成人式を行うように、練馬区内にある「豊島園」で成人式を開催していましたが、私は新成人としてではなく、バンド演奏のアルバイトで出演していました…
「三連休化法」の施行後は、連休の都合で今年のような14日、15日に分散しての開催が多くなりましたが、成人の日に限らず、祝日が変動する事に若干の違和感を抱いてしまうのは私が古い世代に入っているせいなんでしょうかね・・・
「積雪」という名の災害が今年もやってきました。首都圏では大変な事になっているようですが、ここ山形でも昨年2月の降雪を思わせるような降り方です。定期のリハーサルは16日からですが、もし今日からだったら東京からくる監督やエキストラは山形まで来れなかったかも知れませんね。過去にも酒田で大吹雪になり、客演指揮者やソリストを乗せた飛行機が庄内空港に降りれずに羽田に引き返してしまい、リハーサルが中止になったこともありました。
山形に住んで30年近くになりますが、南東北特有の湿った雪は苦手です。私は北海道北部の生まれなので、もっと強烈に乾燥し、マイナス20度以下にもなる極寒に積もるさらさらの雪の方が気持ちが良いですね。冬に傘をさすという習慣は北海道ではあまり見られませんが、山形の湿った雪ではやはり傘が必要です。幸いにも今日はオフなので、ブルックナーの練習をしてゆっくり過ごします。
昨日は体調が低下していましたが、薬を飲みお酒を休みたくさん寝たらかなり良くなりました。今日はブルックナーの7番をしっかり練習しました。肩と腰は今ひとつですが、良い方向に向かいつつあります。上半身の堅さが残っているためか、ブレスが浅くなりがちですが、唇は良い状態を保っています。明日も今日よりは体調が戻りそうなので、より突っ込んだ音楽作りをしてみようと思います。
正月休みが終わっていきなり多忙になったせいか、体調がイマイチです・・・移動で自分の車でないのを運転したり、新幹線に乗ったりした影響でしょうか、腰から下、特におしり周りの筋肉が変な感じ・・・酷い肩こりが原因だと思いますが、風邪かもしれません・・・頭痛(Headache)が今日はつらいです。夕方から少し休み、睡眠をとったらいくぶん楽になりましたが、珍しく早く眠ったので遅い時間に目が覚めてしまいました。明日は午前中にレッスンに来る予定だった生徒が風邪でキャンセルになったので、私もゆっくり起きることにします。定期のリハーサルも近いのでブルックナーもしっかり練習しなければならないし、タフな日々が続きます・・・
昨日、今日と山響の仕事始めで鶴岡と村山でのモーツァルトプログラムでした。昨日、私はアフィニス文化財団に出張していたので鶴岡公演は聴けませんでしたが、今日の村山公演は素晴らしい出来でした。寒さで道も凍る中、沢山の方々に来ていただけたのも嬉しい事です。来週のブルックナーも楽しみですね。
Hearing…英語の試験ではありません。今日は山響の事務局次長の斎藤さんと2人で東京に出張し、アフィニス文化財団に公演助成を申請した内容についてのヒアリングを受けてきました、アフィニス文化財団は長い間日本のプロオーケストラへ助成を続けていて、山響もその恩恵を受けています。今日は来年度の活動全般や中、長期的な展望を私が話し、アフィニス側が質疑を行うていう形で、およそ40分間行われました。自分が主催するプレゼンだとスティーブ・ジョブズのような「現実歪曲空間」も演出できますが、今日は助成をいただく立場なので、助成がどれだけ効果的であったとか、将来のビジョンについて若干緊張しながら話してきました。それにしてもこの不況の中、長期にわたって芸術文化に支援を継続できるのは、大変尊敬すべき事です。
年末年始・・・じゃなくって、昨年も不規則かつ多忙な毎日の中、よくお酒を飲みました。1番好きなJack Danielsも以前はオンザロックかストレートで飲んでいて、飲み過ぎる事もしばしばでした。「魅巣亭」のマスターからは「トワイスアップ」と呼ばれる飲み方を勧められ(ウィスキーと水を同じ分量でブレンドする)最近はこれにハマっています。
2010年の3月に胆嚢切除のオペをした時は、スケジュールの都合ですぐに入院できなかったので、油抜き、アルコール抜き、砂糖抜き、炭水化物は1日1回の1日1200キロカロリー以下で一ヶ月過ごし、太り始めていた体重が7キロも減り、術後も69キロ〜71キロをキープしていました。しかし、昨年から体重が増え始め、最近は71〜74キロあたりを行き来しています。せっかく減量できたのに「油断」する傾向ですね(油は断っていない)減量に効果があるのはやはり脂肪と炭水化物を制限することです。アルコールは体内でブドウ糖に変わるので、炭水化物と同じようなものです。特に日本酒、ビールは糖度が高いので、ウィスキー、焼酎(お湯割り)がオススメです。昨年は忙しく、手術後の定期検査に行くタイミングを逸してしまい、主治医との健康管理の検討ができなかったので、今年はきちんと検査をして、再び体を絞りたいと思います。
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