Aida

第218回定期のリハーサルが始まりました。今回は「ニューイヤーコンサート」と題してスッペの「軽騎兵」序曲やヴェルディの歌劇「アイーダ」の凱旋行進曲など、親しみやすい曲をたくさん演奏します。アイーダやタンホイザーでは、「バンダ」と呼ばれるファンファーレ隊も加わり、演奏は一層華やかになります。バンダ隊を務めるのは山形大学の教育学部の学生たちで、良く練習されたようで見事な演奏を聴かせてくれます。リハーサルも熱のこもったもので、本番が楽しみです!

1995/1/17

17年前の今日、阪神・淡路大震災(地震の名称は「兵庫県南部地震」)が起き、大きな被害と多くの犠牲者、被災者を生み出しました。私は前日遅くに帰り、友人からの電話で起こされ、すぐにテレビを見て大きなショックを覚えたことを思い出します。当時は携帯電話の普及率も低く、インターネットもまだ日本では黎明期であったことから、情報の伝達などは今日とは異なっていて、多くの方々が公衆電話に列を作り、テレビの報道に見入っていました。昨年の東日本大震災のような津波や原発事故はありませんでしたが、地震想定地域としての認識が低かったことから建造物の倒壊や火災が多く、消防車が現場に入れなかったり、救急車が通行出来ないなど、さまざまな問題が起きました。当時の山響は、村川さんとのシベリウスシリーズが始まった年で、翌週の定期公演の直前に地震に襲われ、在籍していた兵庫県出身の楽員はすぐに現地に向かおうとしたものの、情報が少なく困惑していたのがまるで昨日のようです・・・

あれから17年、神戸の町を始め被災した地域は復興を果たし以前にもまして素晴らしい都市として生まれ変わりました。私も数年前に関西を訪れた際に、その復興ぶりを見て感動した記憶があります。東日本大震災からの復興も、時間はかかるでしょうがきっといつの日か達成されると思います・・・

Snow&Ice

今日も休養に充て、仕事はお休みしました…私の故郷、北海道では岩見沢市で積雪が180cmと、この時期にしては2005〜2006年にかけての大雪以来の豪雪で、全国ニュースでも報じられていました。また、青森県では除雪のための重機が被災地での仕事に行っているため、予想を超えた積雪にj除雪対応できないなど、各地での豪雪(これも災害の一つです)が報道されていました。山形県では昼間の気温が北海道などに比べてかなり高く、雪が溶けてしまい、夕方から翌朝にかけて再び凍りつき、スケートリンクのようになってしまいます。連日転倒による骨折や怪我で救急搬送されるケースも多く、楽器を持ちながら歩く時など大変気を遣います。楽器を大切に…と思った訳ではありませんが、先日は飲んだ後、お店に楽器を置いて帰ってきました…起き忘れた…そうですよ…雪国に住む皆さん、雪道では気を付けて歩きましょうね。

Sunday

今日はお休みです…年末から飲み過ぎたので、今日は内臓も休ませてあげないといけませんね。18日からは定期公演のリハーサルも始まるので、フィジカルなコンディションも整えておかなければなりません。今度の定期は誰もが知っている曲も多く、演奏が楽しみです。

Movie music

「ベスト オブ 映画音楽」と題されたコンサートが終わりました。映画音楽のコンサートはかなり前に山形市民会館の主催で「シネマ イン クラシック」という名前で数年続けられていました。それが終了してから久しぶりでしたが、とても楽しい本番でした。「ニューシネマパラダイス」でのコンマス犬伏さんの沁み入るようなソロと弦楽器の首席たちのアンサンブル、ホルン八木さん、クラリネット川上さんの両首席の素晴らしいソロ、そして「おくりびと」で素晴らしい響を奏でたチェロ首席の小川さん…同じステージでこんな演奏を聴けるなんて、得した気分です。そして以前よりサウンドの美しさが格段にアップしたオーケストラ…今日は演奏していて嬉しくなりました…満員のお客様も満足気な表情を浮かべていて、良いコンサートでした。

Studio

年が明けて三ヶ日を過ぎた頃から寒波が居座っていて、連日雪が降り続き気温もマイナス五度付近を記録しています。毎朝仕事に出るときには車の雪を払うのが一仕事で、こんな時はきれいな雪が憎らしくなります…今日はFM山形で番組の収録です。明け方まで台本書きをしていて起きるのが遅くなり、慌てて車に乗り最初の交差点で止まったら、ルーフに積もっていた雪がフロントガラスに全部滑り落ちてきました…何とか時間ギリギリにスタジオに入り、まだ眠さの残る目に飛び込むように窓から見える真っ白な街の光がとても綺麗でした。雪の白さも場面と気分で違う色に見えるものなんですね…

VLTAVA

山響の新年最初の仕事が始まりました。14日が本番の映画音楽のコンサートのリハーサルです。今回はよく知られた映画音楽を演奏しますが、オリジナルのサントラで使われたスコアを用いたり、本格的なサウンドがします。プログラムの中にスメタナの「モルダウ」(原語ではヴァルタヴァ「VLTAVA」と言います)が入っていますが、何度演奏してもその素晴らしさに感動します…この曲は交響詩「わが祖国」の第二曲目で、なかなか全曲演奏する機会はありませんが、いつか演奏してみたいですね…

Maestro

マエストロ…指揮者や大歌手など、クラシック界ではこういう呼び方をすることがあります。誰もがこう呼ばれるわけではありませんが、音楽的にも人間的にも尊敬される人にふさわしい名称です。

今日は山響の音楽監督、飯森範親さんの斎藤茂吉文化賞受賞を記念した祝賀会が、山形グランドホテルで各界からおよそ200名の参加を得て盛大に開催されました。私たちは楽団員も金管五重奏と弦楽四重奏の演奏でお祝いし、和やかに盛り上がりました。また、山響創立指揮者の村川千秋さんもお祝いに駆けつけ(村川先生も斎藤茂吉文化賞の受賞者です)、飯森さんや楽団員と歓談していました。とてもいい光景でした…私たちが飯森さんと進めている数々の仕事も、村川さんの理念をみんなが自らのものとして引き継いで来たから良い結果を生んだと思いますし、将来指揮者や楽員が入れ替わってもそれは続いてゆくものだと信じます。でも、飯森さん、本当に山響と山形県のため、そして何より音楽家として本当に頑張ってくれています。これからもますます元気で活躍していただきたいものです。おめでとう、マエストロ!

Nagoya

昨年の8月以来、久しぶりにMUJオーケストラ会議に出席するために名古屋に来ています。8年務めた議長を退任してからは役員としての仕事も少なくなり、新たな役員が将来のオーケストラ界を良くするために日夜奮闘しています…相変わらず文化政策の展望を持たない政府に振り回されていたり、文化やオーケストラを単なる営利企業としか見ない一部の政治家がいたりと、私たちを取り巻く環境は悪化の一途を辿っていますが、文化とオーケストラが社会に対して果たす役割はまだまだ大きなものがあると確信しています。現在の混乱した世界に巻き込まれることなく、私たちは自らができることと音楽家としての主張をこれからも強めてゆかなければならないと思っています。

Lesson

三連休二日目は山響の主催による楽器講習会で米沢に行って来ました。このプロジェクトも年度後半になってから開催の依頼が多くなり、毎月のように県内各地でクリニックが行われています。今日は米沢フィルハーモニー管弦楽団のメンバーをレッスンしましたが、私たちと同じ曲を演奏しているので実際のオーケストラでの演奏法を具体的にアドバイス出来てとても良かったと思います。また、今回はオーケストラのクリニックということで、弦楽器のメンバーも講師として参加し、いつもの管楽器のみのクリニックとは違った雰囲気がありましたが、県内各地で演奏だけでなくレッスンやクリニックも広く開催できるのは山響ならではですね。