昨日、今日と猛暑の体育館でのスクールコンサートを終え、講師として指導にあたっている山形県立北高校音楽科の一学期実技試験の審査のため、車を飛ばして(普通に、ですよ)山形に戻ってきました。以前にここでも書いたと思いますが、山形北高音楽科は1965年に公立高校の音楽科としては関東以北で最初に設置された歴史ある科です。北高自体は1928年に山形第2高等女学校としての創立時から女子高としての歴史を歩んできたため、現在も女子高ですが、この音楽科だけは創立時より共学となっていて、優秀な人材を多く輩出しています。授業はカリキュラムの3割強が音楽関連の科目で、専攻の実技や副科ピアノ、ソルフェージュと呼ばれる音感学習や音楽理論、合奏と重奏などもすべて授業として行われます。例えばトランペット専攻で入学すると(入試から実技試験があります)毎週ごとの個人レッスン、ピアノと声楽のレッスン、ソルフェージュ、音楽理論、合唱、合奏が国語や数学といった一般教育科目の授業と並行して時間割に設定され、それぞれの楽器の専門家からレッスンを受ける事ができます。そして学期ごとの試験がすべての科目で行なわれ、自らが専攻する楽器の実技試験が最も重要な試験となります。昨日は木管楽器、今日は弦楽器、金管楽器、打楽器の専攻生が練習の成果を披露しましたが、それぞれ個性あふれる良い演奏でした。感性とテクニックを磨くためには人間としての成長、特に心の成長が重要ですが、試験を重ねるたびに内面の変化を見せる生徒たちの演奏を聴く事は、教育に携わる私たちにとっても楽しみであると同時に、自らもさらに良い演奏ができるよう、がんばり続けなければと気持ちを新たにする時間でもあると思います。
Summer
Earthquake
今日は午前10時前に東北地方でやや強い地震がありました。宮城県では震度4を記録し、津波注意報も出され、3月11日の記憶が一瞬過ぎりましたが、幸いに大きな事態にはならなかったようで、ひと安心感です。私は都内のホテルにいましたが、ゆっくり大きく長い時間揺れていて、大事には至らないと思っていたものの、不安感が募りました。明日で震災から4ヶ月になりますがまだまだ油断できない状況である事と、自然の厳しさを感じた一日でした。
Tokyo
所用で東京に来ています。関東甲信越までは梅雨明けになりましたが、いきなり猛暑で、今日は35度近くあるのではと思います。サービスエリアで車から出ると温泉に浸かったような暑さです…続きはまたあとで…
いくつか用事を済ませ、池袋で夜を過ごしました。この街は大学生の頃によく遊びにきた思い出があります。東京芸術劇場付近にいましたが、終電前の公園は若者たちで賑わっていて、酔いつぶれて路上で寝ている人までいました。これが外国なら身包み全部剥がされる事間違いなしです…国によっては拉致されて臓器までとられてしまうかも知れません。自分がこの場所で楽しく過ごしていた時からはずいぶん時間が経ちましたが、日本はこれでも治安の良い国なんですね。
High temperature
今日の山形は33度を超え、粘り付くような空気が本格的な夏の到来を感じさせます。夏はアクティヴな季節で、鮮やかな陽光に照らされながら街を闊歩するのは楽しいものですが、実は私はこの蒸し暑さがとても苦手です…まあ、これが大好きという人もそうはたくさんいないかも知れませんがね。
今日は長井市でのスクールコンサート(会場がホールで良かったです!)を終たあと、夕方にレッスンをしてから山形北高の吹奏楽部(音楽科とは違います)が合宿をしている蔵王黒姫まで行ってきました。蔵王は山形市内から30分ほどで着きますが、冬に行った事は少しだけで、ほとんどは夏の合宿を指導しに行っています。街が30度超えでも、蔵王は20度前半で湿度も低く、とても気持ちよく過ごせます。有名な大露天風呂や広大な景色など、本当に素晴らしいですね…ここに大きくなくても良いからコンサートホールでもあれば、ヨーロッパのような音楽祭ができるのに…と思いながらレッスンをしていました。山形県外から山響を聴きに来てくださる時は、ぜひ夏の蔵王も観て行って下さい!
Nagai
今日はオーケストラに戻り、長井市でスクールコンサートです。気温は30度位あったように感じ、蒸し暑さがこたえます…長井市には立派なホールがありますが、近年は山響の公演もあまり行われません。今日は市内の中学生を対象としたコンサートでしたが、かつてのように定期公演のプログラムを持ってきたりできれば良いですね…明日も同じ会場で、小学生を対象としたコンサートです。
Scar
今日はオーケストラからお休みをもらい、山形から離れていました。仙台空港から飛行機に乗りましたが、バスで空港に向かう途中、仙台南部道路に入ってからは津波の傷あと(Scar)が未だリアルな状態で、テレビの映像でしか見ていない私にとっては大きなショックでした。高速道路の周りは水田が拡がり、本来ならば宮城県産ササニシキが順調に育っているはずですが、水田は泥沼化し、雑草と瓦礫、そして津波で流された車が今もそのままになっています。空港に近づくと、いつも利用していた「大上駐車場」もその隣のお店も跡形もなく、航空大学校も海上保安庁も庁舎が使用不能になっていて、民家も土台しか残っていないような状態です。空港ビルもごく一部しか使用できず、復旧工事が急ピッチで進められており、仙台空港アクセス鉄道も9月末の再開のようです…津波は本当に人々の生活と時間を奪い去ってしまったのですね…この状況が復旧するには大変に長い時間を必要とするでしょうが、いつか必ず人々の笑顔が戻ってくると信じていたいです。
Rehearsal
今日は珍しくスクールコンサートのレパートリーをリハーサルしました。今年度から新たに定められた文化庁のオーケストラ助成が、公演のための準備にも(リハーサルなど)交付されるようになり、より充実した公演ができる事になりました……のですが、今年度のスケジュールは年度初めにはほぼ決定しているので、新たにリハーサルを加えるためのスケジュール調整は困難を極めました。通常、国の新年度からの新規事業は前年度秋には内定するのですが、今回は今年度に入ってから通達が行われたので、おそらく多くのオーケストラが戸惑ったのではと思います。政治の混乱がこのような形で文化にも波及してくるのを見ると、今後の行政に強い不安を覚えずにはいられません。
Sagae
今週は山形県内のスクールコンサートが7ステージ、リハーサルが2回、クリニックが4件、その他レッスンやMUJの会議と、相変わらずです…今日は寒河江市内の小学校でコンサートでしたが、湿度の高さに身体がついて行きません…本格的な暑さはこれからなのに、先が思いやられます。今日はこの後19時から山形市立病院済生館で、山形市役所ウィンドアンサンブルがホスピタルコンサートに出演するので、指揮をします。このコンサートは入院患者に対するケアの一つとして定期的に行われていて、山響のメンバーも出演しています。私も昨年春、山形県立中央病院に入院中に同様のコンサートを聴く事ができましたが、治療中のストレスを音楽が和らげてくれました。今日も私たちの演奏が患者の方々の癒しとなるよう、心を込めて演奏したいと思います。
Sunday Prism
私がパーソナリティを務めるFM山形の新番組「Sunday Prism」が、今日からスタートしました。FM山形の池上部長、大屋アナウンサー、そして元山響事務局員でFM山形の細谷さんに大変お世話になり、震災で延期になっていましたが、無事にスタートする事ができました。番組は一度に2回分を収録しますが、ヘッドホンをかけながらマイクに向かって話すと、自分の声がいつもと違って聴こえます。レコーディングで自分の演奏をモニターしているのに似ていますね。これからゲストをお迎えしたり、県内の音楽情報を毎週発信して行きますので、どうか日曜朝7時からFM山形を聴いて下さい!