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第200回定期演奏会のリハーサルが昨日から始まりました。黒岩氏の魂を入れ込むような熱い指揮、工藤氏の細部へのこだわりが生む透明感、飯森氏のキレのあるバトン捌きから引き出される生き生きとしたリズム・・・オーケストラもそれぞれの指揮者の楽器となり、全く異なるサウンドを出しています。

そして今日、7年の時を経て村川千秋氏が山響の指揮台に戻ってきました・・・チューニングが終わり、彼が現れるとオーケストラ全員が起立し、大きな拍手が沸き起こりました。村川氏の顔にも笑顔が浮かびます。以前よりも穏やかなその表情からは、長い間の深い苦難と喜びを経て一人の芸術家が到達した揺るぎない世界が伝わってきます。村川氏が最後に山響を指揮した2002年以降、新たに加わったいわゆる「戦後世代」のメンバーも増え、彼の指揮で初めて演奏する団員も多くなりました。現監督の飯森氏をはじめ、スタッフ全員が見守る中、リハーサルが始まり、オーケストラが奏でた響きはまぎれもなくあの「村川/山響」のサウンドでした・・・「カレリア組曲」の2楽章の弦楽器と木管楽器の歌や、3楽章マーチの躍動感は、彼の持つ音色そのもので、私が入団後初めて聴き、記憶に刻まれたサウンドがリニューアルして蘇ったようです。初めはお互いが若干緊張していましたが、リハーサルが進むにつれて指揮者とオーケストラとの一体感が増し、長い間の空白を取り戻したかのような時間でした・・・明日はテルサでのリハーサル最終日です。この響きが本番までにさらに美しくなるように、力を尽くしたいと思います。