1995/6/18 The 100 Anniversary

山形交響楽団第100回定期演奏会
1995年6月18日 19:00 山形市民会館
指揮:村川千秋
ヴァイオリン:安永 徹
ピアノ:市野あゆみ

コープランド:市民のためのファンファーレ
メンデルスゾーン:ヴァイオリン、ピアノと弦楽のための二重協奏曲
ベートーヴェン:交響曲第7番

創立から23年、遂に定期演奏会が100回を数えるまでになりました。当時は演奏会のプログラムは楽員の原案に基づいて作成されており、山響草創期のコンサートマスター(つまり、初代コンマス)であり、当時ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の第一コンサートマスターであった安永 徹氏をゲストにお迎えする事は楽員からの強い要望で実現しました。また、ご夫人で安永氏の室内楽のパートナーとしても数多く共演しているピアノ奏者、市野あゆみ氏にも出演していただき、花を添えていただくこととなりました。記念すべき100回の演目としては多少シンプルなプログラムとも言えなくもないですが、安永氏が山響の弦楽器セクションにもたらした影響の大きさは筆舌に尽くしがたいものがありました。私たちがまだ知らなかった細かなテクニックや、響きの創り方、そして世界のマエストロと渡り合って音楽を奏でてきたその経験からくる深い音楽性は、わずかな時間に山響の弦楽セクションのレベルを大きく引き上げました。ベートーヴェンの7番ではコンサートマスターを務められ、ベルリンフィルでのリードぶりと寸分たがわないその姿は、まさに真の音楽家としての偉大さが漂っていました。安永氏はこのあとも1996年7月6日の第106回定期でモーツァルトとメンデルスゾーンを弾き振りをされたり、1999年7月18日の第123回定期では市野さんとベルリンフィルのソロチェロ奏者のクヴァント氏とともにベートーヴェンの三重協奏曲を、2001年6月21日の第135回定期でも市野さんとともにモーツァルトを、2003年8月23日の第151回定期では再びモーツァルトを弾き振りをされるなど、合計5回山響に来演されました。それ以降の共演が現在まで無いのは残念ですが、音楽的に大変純度が高い第100回定期演奏会であったと今も思います。

「1995/6/18 The 100 Anniversary」への2件のフィードバック

  1. この演奏会はよく覚えてます。
    安永さんがコンマス席に座ったことでヴァイオリン・パートの音,響きが大きく変わったことに驚き,山響のみなさんの必死で喰らいついていく姿が印象的でした。さすがBPOのコンマスだなあと感動したものです。あの頃から山響のヴァイオリン・パートの音が変わっていったように思います。(私の思い込みかもしれませんが・・・)
    あれから歳月を重ねて,安永さんも引退され,新たに樫本さんがコンマスになるなど,BPOもひとつの時代が終わり,新たな時代の幕開けのような気がしています。

    P.S 200回定期行けませんでした。残念!年末にテレビで特番をやるとのことなので,楽しみにしています。
    201回定期には行きたい。シベ2は,まだ生で聞いたことがないので。

  2. 鎌田さま
    安永さんにはぜひまた来ていただきたいと思います。現在は北海道を拠点としていらっしゃるようなので、定期以外の特別公演とかできれば良いですよね。BPOは完全に世代交代して、管楽器も
    新しいメンバーが増え、サウンドも変わりましたね。201回定期、期待していて下さい!

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