昨日のガラコンサートを終え、今日は休日・・・といきたいところですが、午後から山形テルサで東海大学山形高等学校のスクールコンサートです。テルサホールでスクールコンサートを開催するのは大変珍しく、テルサが開場して10年になりますが、ほんの数回だったと思います。ウイークデー日中はどのホールも稼働していないことの方が多いので、こういったスクールコンサートなどを音響の良いホールで開催するのも良いと思います。学校の体育館も臨場感があって良いですが、ホールの雰囲気の中でコンサートを聴くのは、テーブルマナーの講習みたいな面もあり、できるだけ本物に接することで感性を磨くことが大切だと思います。学校では授業時間に生徒を校外に出すことについて、賛否両面の意見がありますが、ホールで鑑賞する機会が少しずつでも増えると良いですよね。
テルサでのスクールコンサートときいて、生徒さん達がうらやましくなりました。学校の授業で、本格的なコンサートホールで本物の音楽を聴く体験は、とても有意義だと思います。
校外学習で生徒が学校の外に出かけることに反対する人はないないと思いますが、鑑賞教室ではどうかというと、いろんな考えが出てくるのでしょうね。
Satohさん、そのような画期的なスクールコンサートをしている学校のことや、生徒さん達の様子をこれからもどんどん紹介して、ホールでのスクールコンサートの良さを伝えていってくださいね。
先日訪れた札幌市のkitaraホールでは、まさにSatohさんが書いていらっしゃるような取り組みがなされていることを知りました。
札幌市の全ての小学6年生を対象とした「kitara 1st コンサート」では、その素晴らしいホールを活用して、子ども達が地元の札幌交響楽団のコンサートを体験できる機会をつくっているとか。もちろん学校教育の中で行われています。
子ども達はコンサートのマナーを学ぶだけでなく、曲が終わると「ブラボー」と叫んだり、全員でスタンディングオベーションをしたりと、本当に素晴らしい鑑賞者として育ってきているそうです。
そして、それは小学校1回限りではなく、中学校高校と続いていくとか。
そのようなコンサート体験によって、将来のクラシックファンを育てることができるのではないかと、そんな可能性を感じさせていただきました。
山形でも以前は市内の小学校は山形市民会館で毎年全学年が山響の演奏を聴いていました。中学校は隔年、県立高校は県から補助が出て山響の演奏が聴けました。また、市町村で
山響の演奏会を企画する場合、経費に対して最大50%までの補助が出ていました。しかし、義務教育分は年々予算が削減され、今では小学校は6年に1度、中学校は不定期になり、2005年に就任した斎藤知事
は、高校分と市町村への補助金を全廃しました。現在の吉村知事は文化と教育に関しては大変好意的で、新たな演奏事業を措置して下さっていますが、学校公演を失ってしまった分は全く取り戻せていません。
行政へのアプローチの難しさを感じるとともに、改善に向けた長期的な戦略を考えなければと思っています。