Kalinnikov 2

180px-vasily_kalinnikovリハーサルの一日目が終わりました。カリニコフ(写真)は近年、注目されるようにはなってきましたが、われわれプロの間でもそれほど知られているわけではありません。調べてゆくと、豊かな才能を持ちながらも不遇の時を過ごし、チャイコフスキーやラフマニノフに認められ指揮者として活躍し、作曲家としてもロシアの伝統に基づく美しい作品を残すが、病に倒れ35歳で夭折する・・・。第2楽章のコールアングレ、オーボエ、弦楽器の美しい旋律の中に時おり感じられるはかなさからは、ある種の諦観が伝わってくるようです。

それに対して第4楽章は推進力にあふれ、ロシアの作風に良く見られるように金管楽器が大活躍します。自分としては今日は少し吹きすぎてしまったと思っています・・・。

山響ではモーツァルトやシューマンなどでピリオド楽器を用いた演奏を行っていますが、カリニコフの時代の金管楽器も現在のもとは違い、管の内径が細く、ベルの開きも小さいため、今よりもタイトな響きがしたはずですし、演奏法そのものも現在とは異なる部分もあるはずです。ロシアの金管といえばソヴィエト時代からの強く大きな音が有名ですが、作曲家のイメージしていた音を再現するのが演奏家の仕事とすれば、カリニコフの響きとはどのようなものなのか・・・カリニコフ自身は、生前に自分の交響曲の演奏を聴く事はなかったと言われています。私たちの演奏を彼が聴いたらどのように思うのか・・・そんなことを考えながらのリハーサルでした。