A memory of Koichi Matsushita

山響特別首席テューバ奏者の松下晃一さんが本日、逝去されました。

松下さんは長年にわたり山響の客演奏者として数々の名演を残され、昨年4月からは特別首席テューバ奏者として山響へお迎えすることができました、しかし同月から体調を崩され療養生活に入り、昨年7月に新潟市でのブルックナーの第4番を中心とした演奏会から復帰され、病状は回復へと向かわれていました。ご本人も自身の病状を良く理解されていて、根気強くリハビリと根治にむけて強い心で戦い続けていました。しかし、今年に入り病状が悪化し、今月上旬のお仕事を終えられたあと、入院されて再び闘病生活を続けられてきましたが、ご本人とご家族、関係者の願いもかなわず、本日逝去されました。

松下さんはその飾らない思いやりの深いお人柄と、いつでも全力で音楽に打ち込む姿勢で、すべての音楽家から尊敬されていましたし、本当に誰からも好かれる魅力あふれる人物でした。山響に客演されるようになってからは楽団員ともすぐに打ち解け、私なども大変良くしていただいた思い出ばかりです。お酒は全く受け付けないものの、パーティーには良く参加してくれて、いつも笑いの中心でした。私はMacや車の話で松下さんと盛り上がるのが毎回楽しみで、松下さんの山響でのラストステージになってしまった今年3月28日の「山響オーケストラの日」でも、「どちらが先にiPadを買うかね」「新型iPhoneなら欲しいですね」などとと談笑し、その笑顔がとても嬉しそうだった事が忘れられません。ステージの上でも松下さんは私の斜め後ろが定席なので、毎回の素晴らしいプレイと抜群のミュージシャンシップから多くの事を学んできました。

いずれは誰しも人生の終わりを迎える日が来るのでしょうが、まだまだ一緒に音楽を奏でたかった・・・もっともっと教えて欲しい事がたくさんありました・・・本当に残念でなりません。

心よりご冥福をお祈りいたします。

以下、松下晃一さんの通夜・告別式の日程です。

お通夜   5月20日 18時〜 
告別式     21日 11時〜 

会場  群馬県前橋市北代田町597−4 
天国社 ホワイトハウス若宮 
tel:027-219-1059 

喪主;茂木崇弘(もぎたかひろ、松下さんの妹さんのご主人です)

生花、供物等の申し込みの儀については、20日午前中までに斎場へお願い致します。

写真:昨年8月19日に行われた松下さんの特別首席テューバ奏者としての入団歓迎会でのショットです。

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「A memory of Koichi Matsushita」への2件のフィードバック

  1. Oh!NO! なんてこと。
    松下さんが亡くなられていたなんて!
    まずはご冥福をお祈りします。

    私は30年数年前に、那須高原で松下氏と職場を共にしていた者の一人です。
    たまたま松下氏とは寮が相部屋だったのですが、初対面からいきなり誰彼の区別なく親しくなってしまうその積極的な人柄はまわりの誰からも好かれていて、すぐに我ら平団員達のリーダー的存在になり、いつしか私たちの部屋がたまり場のようになっていました。
    休日にはドライブを主催(自分は免許もクルマも持ってないのに)して方々へ遊びに出かけたり、あるときは帰省がてら渋川のご実家まで連れていってくれたりと、周囲を巻き込んではいつも誰かと何かで盛り上がっていました。
    ご自身はよく、母校の吹奏楽部でチューバという楽器を通じて音楽に出合った「僕には音楽で貰った恩がある、音楽でそれを一生返して行く」という意味の事を語っていました。
    実は松下氏の母校のその恩師という方が同じ職場で管理職に在るという、廻り合わせもそこにあったのです。
    朗らかで少しばかり吃音の混じった味のあるキャラクターに、誰もが感化されたものです。
    私もそういう氏にどれだけ影響を受けたか計り知れません。
    なぜこんなに早く逝かれたのか、まさかの驚きと哀惜の思いです。

    ご冥福をお祈りします。……………。

  2. Nory Wooさま
    コメントありがとうございました。また一つ、松下さんのお人柄を偲ばせるお話が聞けて嬉しく思います。山響では松下さんが旅立たれてから新たなチューバ奏者を採用できずにいます。
    毎回エキストラ奏者で演奏していますが、いつか「ごめんごめん、待たせたよね〜もうすっかり大丈夫だからさ!」とか言って戻ってきそうな気がしています・・・「僕には音楽で貰った恩がある、
    音楽でそれを一生返して行く」という松下さんの想いを私たちが受け継いで演奏活動を続けてゆきたいと思います。

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