中村紘子さん、凄かったです・・・
以前にも山響とショパンの一番を共演させていただいた事がありましたが、今回はさらにスケールの大きな音楽を表現され、まさに圧倒的でした。ショパンの協奏曲は何百回と弾かれているのでしょうが、リハーサルから高い集中力でホールの空気を音楽に変えてゆく様は、真のアーティストとしての姿を示しているようでした。本番ではオーケストラが奏でるモティーフをその何倍にも美しくして返してきたり、リハーサルとは違う音楽の動きや音色が次から次へと出てきて、お互いの創造力を限界まで駆使した演奏だったのではと思います。とりわけ、第二楽章での弱音の美しさと陰影深い語り口が強く印象に残ります・・・