Winter drive and wark

オーケストラ協議会の会議を終えて、山形に戻って来ました。冬のドライブはとても楽しいですが、特に夜間などは路面状態を常に意識しなくてはなりません。圧雪路はまだ走りやすいのですが、凍結路は本当に恐怖です。昔はスパイクタイヤが使えたので多少は安心でしたが、スタッドレスタイヤが発達したとはいえ、やはら慎重にならざるを得ません。今の車はさまざまな安全装置を備えていますが、オーバースピードになってしまえば「止まらなく」なるのは防げません。幸いにも毎年これだけの距離をドライブしても大過なくすごせているのは幸運なんでしょうね…これからもそうありたいと思いますが、車から降りて歩き出すとオーバースピードでもないのに時々転びます。特に飲んだ帰りなどは…体の安全装置が働かなくなるのでしょうか…

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It is from this

2日間にわたっての山響第210回定期も終わり、気がつけば1月ももう終わりに近いです・・・12月の209回定期と今回は、おそらく再び演奏する事はないような曲を演奏できて、良い経験ができました。特に今回のリムスキー=コルサコフの交響曲は、彼がロシア人である事をあらためて強く感じさせてくれましたね・・・「シェエラザード」のイメージがどうしても強かったので、なおさらでした。また、吉松 隆さんのマリンバ協奏曲「バード・リズミクス」は素晴らしい曲で、三村奈々恵さんの演奏も凄い集中力!山響のパーカションもノリノリでブラボーです!終演後はいつもの某所で盛り上がり、みんなで楽しく壊れました・・・

一夜明けて昨日は山響のユニオン、わかりやすく言うと日本音楽家ユニオン(MUJ)の中にあるオーケストラ・ユニオンの一つですが、その定期総会でした。今月初めのレコーディングからハードな仕事が続いていたので、さすがにみんなの顔にも疲労の色が滲んでいましたが、今後の山響の進む道について良い意見がたくさん出ましたし、みんなが建設的な気持ちを持っていることがよく解り、安心しました。私はオーケストラ協議会の議長として全国のオーケストラ・ユニオンを代表する立場ですが、山響のユニオンでも長年にわたり代表を務めています。来年にせまった山響創立40周年をステップにしてさらに素晴らしいオーケストラとなるよう、がんばりたいと思っています。

Bird Rhythmics

明日に迫った第210回定期公演のリハーサルが全て終りました。今回は公演会場の山形テルサの企画による青少年のためのオープンリハーサルもあり、リハ2日目の昨日からステージでのリハーサルができました。何といっても今回のイチ押しは三村奈々恵さんのマリンバによる吉松 隆さんの新協奏曲「バード・リズミクス」です!とても色彩感あふれる素晴らしい曲で、三村さんの繊細かつダイナミックな演奏が曲の魅力を最大限に引き出します。とにかく素晴らしい曲なので、ぜひ明日、明後日は山形テルサにご来場下さい!また、一曲目のグラズノフの編曲によるショパンの「レ・シルフィード」や、もはや珍曲といって良いほどのリムスキー=コルサコフの第2交響曲も必聴です!

Antar

今年は本当に毎日雪が続きます・・・気温も低く車の運転にはひときわ気を遣いますね。

今日からは定期公演のリハーサルです。リムスキー=コルサコフの第2交響曲「アンタール」は、とてもユニークな曲で、金管楽器はロシア国民楽派らしく時に激しく咆哮し、昨日までのシューマンとは大違いです。そう、昨日はナチュラルトランペットでのレコーディングが終るとすぐに山形北高でのレッスンでしたが、今月はナチュラルトランペットばかり吹いていて、頭の中が19世紀前半の世界でいっぱいだったので、モダントランペットを吹いた時も音色がナチュラルに近くなってしまい、音を思い出すのに少し時間がかかりました。ピストンバルブは画期的な発明で、何でも吹けてしまいますが、ナチュラルトランペットが持っていた高貴な音色は今ではずいぶん軽いものになってしまったようです・・・今日からはロシアの「濃い」サウンドを再現できるよう、発想を切り替えてがんばろうと思います。

Recording

2日間のレコーディングセッションが終りました・・・昨日は新幹線のトラブルで録音の開始時間が1時間半遅れ、その分終了時間も遅くなりましたが、全員素晴らしい集中力を見せてくれました。シューマン4番の初稿は、1841年に書かれ、ベートーヴェンやモーツァルトなどの影響を受けながらも新たな音楽の到来を感じさせる瑞々しさがあります。とはいえ、ナチュラルトランペットを始めとするいわゆる「ピリオド楽器」と「古典奏法」を用いての演奏は神経をすり減らします・・・今回も数多くのテイクを重ね、プレイバックを聴きながらバランスを整え仕上げてゆく・・・クリエイティヴな作業ですが大変な集中力が求められ、本当に疲れました。でも、山響はレコーディングを初めて行った時に比べてとても「タフ」な仕事のできるオーケストラになったと思います。誰かにミスが出たり、アンサンブルが乱れたりして何度も同じ箇所を録りなおしても落ち着きを保っていますし、音楽的にも素晴らしく成長しましたね・・・苦労はしましたが、CDができ上がるのが楽しみです!

明日からは休む暇なく定期公演のリハーサルが始まります。今回は山響初演の曲ばかりで、特に吉松 隆さんの新曲であるマリンバ協奏曲は必聴です。また、リムスキー=コルサコフの交響曲第2番はほとんど演奏されない曲ですが、妖しさいっぱいのフレーズが面白いですよ!ぜひ多くの方に聴いていただきたいと思います!

Requiem

毎日雪が降り続き、気温も低いですね・・・昨日は山形も真冬日で、空気感が北海道のようでした。

オーケストラは昨日からモーツァルトの遺作である「レクイエム」のリハーサルで、今日は明日に迫った本番のために仙台市青年文化センターでリハーサルです。指揮は「山響アマデウスコア」の音楽監督も務められている岩手大学教授の佐々木正利先生で、バロック音楽のスペシャリストとして国際的にも著名な先生です。佐々木先生が山響アマデウスコアの指導を担当するようになってから、合唱の質が大幅に向上したことに驚きましたが、とても音楽的で時代考証などに説得力のある指導ぶりは、先生の美しい声質と相まって素晴らしいものがあります。また、オーケストラもオリジナル楽器を用いての演奏で、この曲をオリジナル楽器で演奏するのは山響としても初めてです。

モーツァルトのレクイエムは、未完に終ったために弟子達を始めとするさまざまな作曲家や研究者によって補完されてきましたが、今回は1991年のモーツァルト没後200年に際して新たに編纂されたアメリカのピアニストで古楽の研究者としても著名なレヴィン氏による版を使用します。映画「アマデウス」では死の床に伏したモーツァルトがサリエリに口述筆記をさせるシーンがありますが、実際にはあのような事はなかったと言われています。第一曲目の冒頭、バセットホルン(クラリネット属の楽器で、通常より低い音域と憂いのある音色が特徴です)とファゴットが絡むように響く瞬間は、何度聴いてもその美しさに感動してしまいます。先ほど午後のリハーサルが終わり、夜は合唱も加わり仕上げにかかりますが、どのような響きが生まれるかとても楽しみです。

Recording

9日から今日まで、山響の初仕事が無事に終りました。9、10日は山形テルサでのレコーディングセッションで、シューマンの交響曲の収録をしました。ご存知の方も多いと思いますが、山響はクラシックのプロオーケストラとしては日本初となる自主レーベル「YSO Live」を立ち上げ、これまでに7枚のCDをリリースしています。この、「自主レーベル」というのがよく解らない、とのご指摘をよく受けますが、分かりやすく言うとCDの原盤権を山響が保有し、著作物としての権利と管理を自らが行う、と言う事です。実際のレコーディング作業は、日本有数のレーベルであるオクタヴィアレコードが行い、通常の流通ルートで販売されます。クラシックのCDは世界的に販売が落ち込みが進み、それに伴う業界再編も急速に進んでいて、かつてカラヤンとの共同作業で名を馳せた名門「ドイツグラモフォン」も、今ではライバル会社と持ち株会社を設立し、安定した経営に必死です。

山響のCDはライブ演奏の収録を基本としていますが、リハーサルや本番当日のゲネプロと呼ばれる通し練習も収録し、演奏に不具合が出た場合に備えます。編集を多くする事で本番の雰囲気が損なわれる、という意見も内外にありますが、私個人の考えとしてはレコーディングというのは映画を撮るのと同じだと思っています。映画もワンシーンごと細かく収録し、編集を重ねて一本のストーリーが完成します。たとえ編集が多くなったとしてもオーケストラの音楽がしっかりとでき上がっていれば違和感のない作品ができると私は考えています。

今回の収録は、今年後半頃にリリース予定のシューマンの交響曲全集に含まれるもので、第1番、第2番、第4番をオリジナル楽器で演奏します。第4番は飯森/山響の初CDとしてすでに発売済みですが、今回は初稿を使い新たに収録し直しました。前回の第4番はモダン楽器での演奏だったので、2種類の版によるCDができる事になります。第3番はモダン楽器での演奏ですが、演奏のコンセプトはオリジナル風です。今回は9、10日に第1番の収録と第2番、第3番の部分収録を行い、第4番の収録は来週17、18日です。全集ができ上がるのが楽しみですね。

Ginza/Shinjuku

今日は「小寒」・・・北海道上空では台風並みの低気圧が張り出しています。今日は夕方から行われるオーケストラ協議会の会議のために早朝からドライブです。山形自動車道は宮城川崎インターまで吹雪でしたが、そのあとは積雪するほどではありませんでした。会議の前に銀座に立ち寄り、新装されたヤマハ銀座店で楽器の選定を行い、その間お店の別館に併設されているアーティストサービス(管楽器アトリエ)で自分の楽器のメンテナンスを依頼しました。ヤマハ銀座店は2010年2月に長い間の工事を終え全面リニューアルされ、元の銀座7丁目に戻ってきましたが、新装されたビルはとてもアーティスティックなデザインで、新たなロゴのカラーであるブラックはピアノを、ゴールドは管楽器を表しているそうです。アーティストサービスにはヤマハの楽器を使用するようになってから頻繁に訪れ、調整やニューモデルの試奏などを行いました。最近は忙しく、新しくなってから初めての訪問ですが、私の担当のテクニシャンである青柳さんは素早く的確に楽器のコンディションを見抜き、調整を施し、使い慣れた楽器がさらに快適な吹奏感になりました。また、来週のレコーディングで使用する新しいナチュラルトランペットのマウスピースも自分に合うように調整していただき、使いやすくなりました。

これから新宿に移動してこのあとオーケストラ協議会に属する関東圏のオーケストラユニオンが集まっての会議です。議長の私としては全国の会議にできるだけ参加しなければならないのですが、スケジュールの事もあり難しい状況です・・・今日はどのような話しが聞けるか、楽しみです。

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The first job

今日から仕事始めです。この年末年始は期間が最短の休日ですね・・・今日のニュースでは小麦や油、コーヒーなどの値段が高騰していると伝えてました。2011年は「高騰の年」かもしれません。景気が回復しないのにこれでは厳しいです・・・

今日は私も仕事始めで、生徒のレッスンをしました。中でも受験を控えた生徒たちは、2月〜3月が本番の時期なのでこれからが正念場です。どの生徒の顔にも受験に向けた意気込みが漲っています。良い春を迎えるためにもぜひがんばって欲しいものです。

レッスンの後は来週からの仕事に向けて準備をしました。楽器を調整し、スコアとパート譜を調べ直し練習してゆきます。12月のハードな仕事で疲労した唇は瑞々しさを取り戻しています。コンディションも上々で、不安なく仕事に行けそうです。

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