Audition

昨日は昨年秋に牧 慎一さんが退団されて以来空席になっているクラリネットのオーディションが山形市民会館大ホールで行われました。プロオケへの就職状況は厳しさを増す一方で、今では首都圏のオーケストラが管楽器の求人を出すと応募者が100人を超す事も珍しくはありません。また、求人が首席奏者を募る場合は応募人数にかかわらず該当者が出ない事もあり、優秀な奏者を求めるオーケストラと、オーディションを待ち続ける奏者、特にフリーの奏者との間には時に大きな隔たりが生まれる事もあります・・・

今回の山響のオーディションは、首席クラリネット奏者としてのオーディションで、若く優秀な奏者であってもオーケストラの首席奏者の一人としてより一層の熟練度と深い音楽性、そして仕事への集中力とリーダーシップが要求されます。今回は幸運な事に約80名もの応募があり、その中から70名ほどがオーディションに臨みました。個々の演奏の内容を書く事はできませんが、それぞれ充分な準備を積んできており、音楽への真摯な態度が窺える演奏でした。最終的な結論が出るのはもう少し先になるかも知れませんが、私たちのオーケストラに新たな素晴らしい色が加わり、オーケストラのサウンドが変わってゆくのが今から楽しみです。