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北海道出身。武蔵野音楽大学卒業後、1984年より山形交響楽団でトランペット奏者を務めている。オーケストラでは主にセクションプレイを通して、近年特に充実著しい山響のサウンドに貢献している。演奏活動の他にはソロ、室内楽などを行っている他、個人レッスンやスクールバンドの指導、ワークショップなどを東北各地で積極的に展開している。指揮活動では、1999年より指揮者を務めている山形市役所吹奏楽団を率いて、2003、2004年と連続して全日本吹奏楽コンクールに出場したほか、けやきの森ブリティッシュブラスバンドでは、創立当初より指揮者を務めている。現在、山形交響楽団トランペット奏者、山形北高音楽科、山形短期大学各講師。国際トランペット協会(ITG)会員。

Sendai〜Nagoya

今日は朝から雨模様ですね・・梅雨も終わりに近いのでしょうが、豪雨が心配です。今は仙台空港に来ています。今日から明日夜までは、大変過酷なスケジュールです・・。これから名古屋市内でMUJオーケストラ協議会の会議、21:30の新幹線で東京に戻り、23:55の夜行バスで仙台に向かい、明日朝5時半から車(仙台駅前に駐車中)で八戸に向かい、午前、午後と文化庁の「本物の舞台芸術体験事業」(国が主催する音楽鑑賞教室です)のワークショップ(事前公演)を山響の同僚3人とともに行う・・大変ハードな行程ですが、どうなるのか少々楽しみでもあります。もっとも、先月のブラジルまでの移動と比べれば、まだ楽ですね。搭乗時間なので、行ってきます!!

Tokyo〜Niigata〜Yamagata

7日は朝の渋滞を避けるために7時に新宿を出ましたが、予想に反して車はスムーズに流れ、9時半には魚沼市に着いてしまいました。途中、高崎付近で群馬交響楽団の楽器運送用トラックを追い越しました。どのオケも忙しい時期ですね。
魚沼(この日は旧小出市)にあまりに早くついたので、あちこち探検してまわることにし、道の駅にいったり地元の商店街を歩いたりと、のんびり過しました。知らない街を一人で歩き回るのは大好きです。でも7日は気温が33度もあり、湿度が大変高かったので結構疲れました・・。
魚沼ではラーメンに力を入れているようで、「こしひかりラーメン」なるものがあちこちにありました。無化調を謳うお店を見つけて食べてみましたが、麺にこしひかりの粉末を練り込んであり、麺のモチモチ感が良かったです。スープもあっさりしていて、私の好みでした。

本番会場の体育館は空気が動かず大変蒸し暑く、まるでサウナ状態! この状態で演奏するのはほとんど不可能・・ですが、音楽を聴いていただくのがわれわれの仕事ですから、必死に演奏しました。子供たちの反応もよく、また小さな街なので地域の皆様も多数来場され、楽しい雰囲気でした。

終演後は三条市に移動し、三条東高校の吹奏楽クリニックで、トランペットパートのレッスンを行いました。やはり音楽室は蒸し風呂状態ですが、生徒たちは真剣な眼差しで取り組んでいて、こちらも暑さを忘れてレッスンしました。

こうして長い一日がようやく終わりましたが、もう一つ私用があるために爆走し、山形に帰るのは8日になります・・・・・。

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Niigata〜

「りゅうとぴあ」での初ステージは、たくさんの聴衆の皆様に山響のサウンドを十分に楽しんでいただけたのでは、と思います。とても音響効果の優れたホールに響く飯森=山響のブルックナーは、どこまでもクリアで、とかく「重厚」さが良しとされる中において、異彩を放つ好演だったと我ながら感じました。特に、「ブルックナーパウゼ」と呼ばれることもある全奏のあとの一瞬の静寂に残る余韻は、これまでのどの演奏より美しかったのではと思います。いつも東京交響楽団を始めとする多くのオーケストラの響きを知っていらっしゃる新潟の方々にも、私たちならではの個性はお分かりいただけたように感じました。

終演後は、新潟大学でのレッスンを今回の演奏会に合わせて、遠く名古屋から聴きに来てくださった大学時代の先輩A氏とその生徒さんたちと、ホール内のスタジオで交流し、私の楽器を試奏してもらったり、トランペットアンサンブルを聴かせていただいたりして、楽しいときを過ごしました。そのあとも新潟駅前で賑やかに打ち上がり、本番後の余韻がさらに素晴らしいものになりました。

6日は上越市に移動して、東北電力主催の音楽鑑賞教室でした。体育館はとにかく暑く蒸し暑く・・・でも皆さん、楽しんで聴いてくれました!
その後、直ちに車で東京へ移動し、MUJ本部でオーケストラ協議会の事務局会議(いわゆる、三役会議)に出て、今は常宿にしている新宿のホテルです。
明日(7日)は、午後から本番です。午前中のうちに魚沼市まで戻れば大丈夫なので、いつものスケジュールの中ではそれほどハードな方ではありません。明日はまた蒸し暑い体育館の本番ですが、頑張って演奏したい(頑張らないと音が出ない・・)です。

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Niigata

今日は新潟市の新潟市民芸術文化会館「りゅうとぴあ」でリハーサルです。このホールで山響が演奏するのは初めてで、ワインヤード式の客席は、1986年にサントリーホールが開場してから日本でも有名になりました。ワインヤード式のホールは、必ずしも演奏しやすいとは限らないのですが、ここは良く響くし、残響も長いけど音が残りすぎて他の楽器の音が聞き取りにくいということもありませんでした。この形状のホールは日本でもかなり増えましたが、客席の白いブロックはベルリンのフィルハーモニーホールを連想させます。

楽器の写真は、下からモーツァルトで使うナチュラルトランペット(E♭管)、通常使うトランペット(C管)、昨日紹介したヤマハの新型ロータリートランペット(C管)です。ナチュラルはひと巻きしただけで、ピストンや迂回管はありません。唇と息のコントロールで音を変えます。ナチュラルについては後日詳しく紹介しますが、一晩の演奏会でナチュラルとモダン楽器を吹き分けるのは世界的にも稀です。(通常の楽器とロータリーを吹き分ける事は良くあります)また、今回はホルン、トロンボーン、フルート(木製)ティンパニもオリジナル楽器を使います。ちなみに、これらの楽器のことを「古楽器」と呼ぶことがありますが、正しい呼び方ではありません。「古楽器」というと、大昔の楽器を今も使っているかのような誤解を招くことがあります。私もたくさんの方からそのような質問を受けました。私たちが使うのはあくまで古典楽器のレプリカ、コピー(つまり、現在作られた新品)です。これらは業界一般に「オリジナル楽器」または「時代楽器」と呼びます。明日の本番では18世紀と現代の音色の違いを楽しんでいただけると思います。ロビーでの「ウェルカムコンサート」は15時30分から、また、開演10分前のプレコンサートトークでも金管が出演します。お楽しみに!

次の写真は、リハーサル中にこっそり撮ったもので、私の席から指揮者はこのように見えます。おまけ♪(^-^ )

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New Yamaha Trumpet

リハーサルも2日目に入り、今日午前中は5日の本番当日、開演前のロビーで予定されている「ウェルカムコンサート」のリハーサルを行いました。今回は9名での金管アンサンブルで、この世界では良く知られたティールマン・スザート作曲の「スザート組曲」を演奏します。この曲は、中、高校生の吹奏楽などでよく演奏されますが、プロ奏者による演奏の機会はそれほど多くないので、当日ご来場されるかたは少し早めにお越しください!

今回は、昨日書いたようにナチュラルトランペットとモダントランペットを吹き分けます。モダントランペットは、ドイツ語圏で主に使われる「ロータリートランペット」と呼ばれるものを使用します。TVやコンサートでベルリンフィルやウィーンフィルなどの映像を見られた方は気付かれたと思いますが、普通の楽器を真横に傾けたような形をしています。また、管の通り道を変えるための機構が、ピストンと呼ばれる上下式ではなく、ロータリーという回転式のメカニズムであることと、吹込み管とベルのレイアウトが異なる事が大きな特徴です。音色は柔らかで他の楽器のブレンド性に優れています。かつてはドイツやオーストリアのオーケストラのみで使用されていましたが、われわれオーケストラの重要なレパートリーであるドイツ音楽に大変良く適合することから、今では世界中のオーケストラで使用されるようになりました。

写真の楽器は、ヤマハの新しいモデル、YTR-948FFMGSという楽器です。ヤマハでは1970年代初頭から、ウィーンフィルの依頼でロータリートランペットを始め、ホルン、トロンボーン、オーボエなどの製作をスタートさせ、長い間の研究の結果、古い楽器の復元だけでなく、それを凌ぐ音色と性能をもった楽器を開発するようになり、ドイツやオーストリアの製作者にも大きな影響を与えました。この楽器は最新のコンセプトに基づく設計で、従来のモデルの問題点を解消し、伝統的な音色と抜群の音程、操作性などを実現した画期的なモデルです。近いうちに国内での発売も始まるようですが、今回は実際のコンサートでのテストを行うため、特別に送られてきました。とても素晴らしい響きがします。本番が楽しみですね!

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Bruckner

今日から3日間は、5日に新潟で行われる演奏会のリハーサルで、ブルックナーの交響曲第4番をメインに、モーツァルトの作品も演奏します。新潟には音楽鑑賞教室や東北電力主催の演奏会で、毎年出かけていますが、今回のような定期公演に準ずるような演奏会は久しぶりです。会場は新潟市の「りゅうとぴあ」と名付けられたコンサートホールで、その音響の素晴らしさには定評があります。今回は、CDもリリースされて、大編成のオーケストラとは異なる透明度の高いアプローチが高く評価されたブルックナーと、近年の山響の充実ぶりを如実に示すモーツァルト(もちろんオリジナル楽器を使用します)で、「りゅうとぴあ」に新たな響きを生み出さんと、監督もボルテージが高まっています。私はナチュラルトランペットとモダントランペットの吹き分けに若干神経を使いますが、作曲家の思い描いた響きをどれだけ再現できるか、チャレンジの毎日です。

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Celebration

今日、7月1日は山形市の120回目の市制記念日です。山形市は明治22年(1889年)に全国のおよそ30の町とともに、日本で初めて制定された「市」として誕生しました。その後、明治〜大正〜昭和〜平成と4つの時代を経て、蔵王や月山などの山々を始めする大自然に囲まれ、四季の移り変わりがとても美しい街として知られています。今日は山形市民会館で記念式典が開催され、私が10年前から携わり、現在も常任指揮者を務める山形市役所ウィンドアンサンブル(いわゆる、吹奏楽団のこと)が演奏で参加しました。このアンサンブルは、かつては山形市の直轄として、市の行事や施設などでの演奏、また吹奏楽コンクールへの参加など、さまざまな活動を展開してきました。現在は諸般の事情から、規模を縮小しての活動を続けていますが、自治体の行事で職員による自前の楽団が演奏する事は、全国的にも極めて希有です。山形は音楽科のある県立高校、教育学部を擁する大学、短大、歴史の長いアマオケ、そして私たちの山響など、小さな都市にもかかわらずたくさんの文化施設があり、さまざまな団体が活動しています。きっと、この大自然に育まれた感性豊かな県民性が、芸術を愛する心へと繋がっていったのでしょう。「山形市民の歌」を会場に向かって指揮していたとき、会場に集う市民の皆さんの表情を見ながらそんなことを感じていました。これからも市の発展とともに、ますます文化の薫り高い街になるよう、一市民として願わずにはいられません。

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School Concert

山響が創設以来、自らの理念のひとつとして大切にしているものに、「スクールコンサート」があります。ご存知の方も多いと思いますが、オーケストラが学校に出向いて児童・生徒の目の前で音楽を体験してもらうという、大変貴重な演奏会です。これは日本独自のコンサート形態として、FIM(国際音楽家連盟)のオーケストラ会議で実態を報告したほどで、不況の中、次世代の聴衆や音楽ファンを育成するため、また教育行政を充実させるための適切な手段の一つとして、世界中のオーケストラから注目されはじめている重要な事業です。日本では、特に地方のオーケストラではほとんど例外なく開催されていて、山響では現在は年間約100公演ほどの演奏会を行っています。私が入団した1980年代中期は、現在よりも子供の数がとても多かったため、一日3公演は当たり前で、年間170公演もあった年もありましたが、現在では一日2公演、年間100公演ほどに落ち着いています。私たちはこのコンサートを「音教」(音楽鑑賞教室、の略)と呼んでいて、一般のコンサートと区別する傾向にありますが、どんな本番でも最良の音楽を提供する事には変わりありません。今日も体育館の温度は30度〜35度ほどでしたが、子供たちの生き生きとした表情を見ると、定期公演とは違った充実感があり、演奏家としての喜びを感じる事ができます。(写真は山響ホームページより)

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Busy days

東京オペラシティでの本番以降、23日から今日までは、毎日山響の本番、生徒のレッスン、吹奏楽の指導、会議、指揮している2つの団体のリハーサルと、今日が(27日)そのうち一団体の本番、その後またレッスン・・・そして飲み会もあったりして大変なスケジュールでした。ブログの更新も、帰宅してメールをチェックしてMUJの仕事をしていたら明け方近くなっていたりして、連日力尽き、今日までお休みでした。また、ここ数日間は(今日は特に)気温が30度以上になり、体力の消耗も大きかったですね。そんな中、今日は(もう昨日ですが)上山市音楽祭で、けやきの森ブリティッシュブラスバンドの本番でした。

この音楽祭は、上山市の主催で長らく続けられているもので、私たち以外にも中・高校生や社会人の音楽サークルがたくさん出演し、それぞれの個性を発揮した素晴らしい演奏が続きました。けやきは、通常のレギュラーメンバーの他にエキストラと呼ばれる客演プレイヤーも入り、いつものサウンドを基調としながらも、少し違ったカラーも出て、とても楽しく指揮できました。外は大変暑く、楽器搬入などでたくさんの方々がお手伝いとしてそれぞれの団体をサポートしていましたが、演奏を聴かれた方は、ホール中に拡がる「音楽のイオン」を感じて、わずかな時間ではあるものの、さわやかな時を過ごされたのでは、と思いました。

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Rain

今日の天気は、まさしく「梅雨」らしい天気で、しっとりとした空気と静かに降る雨は、日本の初夏らしい雰囲気を醸し出しています。私は梅雨のない北海道生まれなので、大学生になり東京での生活がスタートしてから初めて経験した梅雨は、慣れない一人暮らしの寂しさと相まって、憂鬱さ倍増でした・・。しかし、東京での生活にも慣れ、大学生活を楽しむ中でいつしかこの季節にも体が馴染み、新たな季節感を感じることができるようになりました。山形で過ごした時間はすでに25年以上になりますが、東京とは異なるきれいな空気と穏やかに流れる時間が、この季節をより美しいものにしていると思います。でも、昔の日本は東京でも今より情緒豊かな風景がたくさんあったに違いありません。なぜなら、この時期を謡った楽曲にはとても美しいものが多く、中でも中山晋平(1887〜1952)は「雨降り」「雨降りお月さん」「てるてる坊主」と3曲も作曲していて、日本の初夏を情感豊かに表現しています。梅雨が明ければ猛暑なのかも知れませんが、今は雨に濡れる紫陽花を見ながらさまざまな想いを巡らせたいものです。

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