「アフィニス夏の音楽祭2010山形」も終わり、相変わらず猛暑が続いていますが、蝉の声が少なくなり、昨日夕方は山形市内でもトンボの姿をみる事ができました。秋はもうすぐですね。
今回の音楽祭は、山形では初めての開催であったことから、私たち山響にとってもまさに「未体験ゾーン」の連続でした。音楽祭自体は20年以上続いていて、山響のメンバーの中にも参加経験のある楽員もかなりの数に上りますが、ホストオケとして楽団全体での対応は初めてで、さまざまに反省点も多かったように思います。しかし、山形大学や東北芸術工科大学、山形北高音楽科や民間のボランティアなど大変多くの協力を得られた事は、音楽祭の成功への大きなパワーとなりました。また、七日町商店街の皆さんからも、さまざまなサポートをいただき、期間中は参加者や海外からの講師の方々もとても快適に過せたようです。来年は広島、そして2012年、山響創立40周年にあたる記念の年、アフィニス音楽祭は再び山形での開催となります。山形の国際的なイベントとして評価の高い「山形国際ドキュメンタリー映画祭」と並び(学ぶところ大、と思います)より多くの県民に親しまれる音楽祭となるよう、期待したいものです。
写真左:合同オーケストラのトランペットセクションです。左から藤井幹人(オーケストラ・アンサンブル金沢)小野本 明弘(九州交響楽団)ライアン・アンソニー(ダラス交響楽団)私、井上直樹の5名、酒田での本番後のステージで。
写真右:シカゴ交響楽団チューバ奏者のジーン・ポコーニ氏と共に。私にとってポコーニ氏との出会いと共演が今回最高の思い出です。
AMFオーケストラと山響の合同演奏会が昨日、山形県民会館で行われました。モーツァルトのグラン・パルティータ、R・シュトラウスのメタモルフォーゼン、そして英雄の生涯…グラン・パルティータとメタモルフォーゼンは音楽祭のセミナーで緻密なレッスンが行われていた成果が表れていて、音楽性豊かな演奏だったと思います。英雄の生涯はリハーサルよりも遥かにテンションの高い演奏で、臨時編成のオーケストラとは思えないような瞬間がたくさんありました。また、午前中は「あいうえオーケストラ」と題された子ども向けのコンサートもあり、地域の子供達との合同演奏で盛り上がりました。子供達は山響だけでなく、世界のメジャー奏者と共演できた事をきっと忘れないでしょう…シカゴ交響楽団のチューバ奏者として世界的に著名なジーン・ポコーニさんが山形4小のチューバ奏者にとても親切にアドバイスをしていたのが印象的でした。今日は酒田で2日目の本番です。合同での演奏は今日で最後なので、この響きをしっかり心に刻んでおきたいと思います。
連日ボルテージが高まる「アフィニス音楽祭」ですが、昨日は文翔館中庭で金管とホルンのアンサンブル公演が多くの聴衆を集めて開催され、レンガ造りの文翔館に金管が華やかに響き渡りました。欧米メジャーのミュージシャンとの競演は、そのサウンドと音楽へのアプローチから得るものが大きく、個人的にも想像以上の手応えを感じています。また、今日は合同オーケストラのリハーサルが初めて行なわれ、あのデッドな音響の山形県民会館が響きで一杯になりました。セミナーやリハーサルは全て公開されているので、市民の皆さんもぜひ参加していだたきたいと思います!
13日から16日までのお盆期間は、このサイトの更新もお休みさせていただきました。お寺に行き、静かな環境に身を置き思索するのも時には必要です。
さて、山響にとってこの夏一番のイベントである「アフィニス音楽祭2010」が山形市を会場に開幕しました。昨日はレセプションが山形グランドホテルで盛大に行われ、内外一流のメジャーオケをはじめとする講師陣と参加者、主催者そして多くのボランティアの方々と山形県初めての本格的な音楽祭の開会を祝いました。この音楽祭はJT(日本たばこ産業)が設立した「アフィニス文化財団」により長らく長野県飯田市で行われていましたが、20周年を迎え音楽祭をリニューアルし、プロオケ所在地での開催が計画され、昨年より広島と山形が交互に開催する事となりました。
この音楽祭の特徴は、プロオケ奏者のためのレッスンやワークショップ、セミナーが一般にも公開される形で進められる事で、プロ奏者がスキルアップをめざして真剣に音楽に取り組む姿を目の当たりにする事はそうあることではありません。また、ホストオーケストラである山響と講師陣、参加者との合同オーケストラ公演があることも見逃せません。そして市民や子供たちとの交流も予定されていて、市民がだれでも楽しめる音楽祭となっています。私はセミナーにはエントリーしていませんが、明日19時から文翔館中庭で開催される金管アンサンブルの演奏会と、21(山形)22(酒田)の両日に行われる合同オーケストラの公演には参加します。金管の講師陣は、トランペットがライアン・アンソニー(元カナディアンブラス、現ダラス響首席)チューバがジーン・ポコーニ(シカゴ響首席)など、メジャーのソリスト級が来ています。彼らと共演することで多くを得られる事がとても楽しみですし、山響全体にも大きな影響を及ぼすことは間違いありません。多くの皆様のご来場をお待ちしております!
MUJオーケストラ協議会の第32回臨時総会が無事終りました。昨日は役員の打ち合わせを兼ねた慰労会で、ホテルにチェクインしてから充分に休養してからの飲み会だったので、最後まで疲れる事なく楽しめました。今日は台風4号の影響で名古屋市内は暴風に近い勢いで激しい雨足で、ひざから下がずぶ濡れになりながら歩きました・・・今は中部国際空港で仙台へのフライト待ちですが、台風が東北を進んでいるために、仙台上空の気象次第では中部国際空港へリターンする事もあるそうで、どうなる事やら・・・
総会は市内の「ヨハネ教会」で行われ、全国からのオーケストラユニオンの代表者と来賓、役員と合わせて約40人が参加しました。主な議題は雇用に関するもので、多少難しい話しですが、いくつかのオーケストラでは経営側による一方的な雇用形態の変更や、就労条件の改悪が行われています。オーケストラの音を守るためにはプレイヤーの負担増につながる状況は避けなければなりませんし、経営側が財政状況を好転させるためのリストラ策などがどうしても必要な場合、労使による充分な議論を経てなされるべきです。世界的な不況により、国際的に芸術活動へのさまざまな制約が進みつつある現在、オーケストラに携わる人々がしっかりとした理想と展望を持ち、これからも文化が発展していくよう、力を尽くす事が求められています。
ようやく音楽のお仕事が夏休みに入りました…アフィニス音楽祭が迫っているため、練習など準備は必要ですが、とりあえず気分は休暇モード…のはずなんですが、毎年この時期はオーケストラ協議会の総会で、今日は朝一番のフライトで名古屋に来ています。本当は今日の夕方に名古屋に入り、明日朝からの総会なのですが、お盆時期のラッシュで望む時間のフライトを確保できませんでした…中部国際空港には到着後4時間位滞在してしまいましたが、おかげで明日の資料などを全部チェックしたり、事務作業を全部片付ける異なるができました。来れからホテルで一休みしてから明日の打ち合わせです。それにしても、この粘り付くような暑さは凄いですね!
The beginning of fall・・・「立秋」に相当する言葉が英語にはありません。直訳するとこうなります。昨日は立秋でしたが、実際は一年で最も暑い時期ですね。でも、立秋を過ぎると暑中お見舞いが残暑お見舞いになるように、暦の上では季節の節目です。
今日の夕方まで合宿で蔵王に滞在していましたが、夜は窓を開ければ涼しい風が漂い、布団をかけてぐっすり眠る事ができました。生徒達は毎日8時間近い練習で実力をアップする事ができましたし、夜は保護者の方々との楽しい懇談(つまり飲み会・・・)もあり、温泉の心地よさと併せて楽しい時を過せました。猛暑の山形市内からわずか30分足らずで自然いっぱいの陽光あふれる避暑地に行けるなんて、やはり山形は良いですね!
ついに36度を超える猛暑です…5日から今日まで山形花笠まつりでしたが、あまりの暑さにお祭りを見ずに駅前で飲み会でした。
今日からは涼しい蔵王で山形6中吹奏楽部の合宿に講師として参加しています。練習場は冷房がなくても涼しく、宿泊の「松金屋アネックス」も大変快適で、生徒たちも元気に約8時間もの練習を(凄いですよね)しました。このあとは温泉で疲れをとり、冷たいビールが待っています!
昨日は充実した演奏会でした・・・そして、平日にもかかわらず多くのお客様にご来場いただき、心より感謝いたします。
特筆すべきはやはり黒岩英臣先生の凄さでしょう。オーケストラも渾身の演奏で応え、ボルテージの高い音楽ができ上がったと思います。合唱も素晴らしかったですね。終演後の交流会で今後山響と取り組んでみたいプログラムを聞かれ、「ショスタコービッチの5番なんかどうかなあ」とおっしゃっていました。凄い音がしそうです。来年度の定期公演のラインナップはまだ検討中なのでしょうが、黒岩先生が再び山響に戻って来られる事を期待したいです!
ところで、黒岩先生は指揮者としてのデビュー後、10年間にわたって修道士として過されました。現在も敬虔なクリスチャンとしてさまざまな活動を続けられています。その一つがカトリック教会の企画による「心のともしび」というラジオ番組への寄稿で、先生をはじめカトリック関係の方々が執筆したエッセイが番組で読まれています。放送自体は山形では聴取できませんが、インターネット上でエッセイを読む事ができます。黒岩先生のエッセイももちろんあり、先生のお人柄そのものの温かい文章です。ぜひ一度お読みいただき、心穏やかな時を過される事をお勧めいたします。
心のともしび http://www.tomoshibi.or.jp/radio/writer/kuroiwa.html
三日間のリハーサルとゲネプロが終わりました。例によって外で本番前のリフレッシュ中です。初日は文翔館でのリハーサルで、時折外からセミの音が聞こえて来て、ベートーベンやブラームスの響きとはミスマッチな感がありました…やはり、ドイツの古典は秋の夜長に接するのが一番なのかも知れません。
二日目からはテルサに場所を移してのリハーサルで、合唱も加わり本番さながらの集中力に溢れた時間でした。「山響アマデウスコア」と呼ばれるこの合唱団は、緻密なリハーサルを重ねてきたのでしょう、ドイツ後の発音が完璧に仕上がっています。特に日本語と大きく異なる子音の発音が素晴らしく、歌詞がはっきりと聴きとれます。そしてベートーベンの三番では黒岩先生独特の濃密でスケールの大きな音楽がホールいっぱいに拡がります。きっと本番も素晴らしい出来になると思います。お楽しみに!
Hiroshi Sato Offizielle Website