Tomei expwy

名古屋での会議を終えて、おそらく初めて乗る「こだま」で浜松に戻り、ヤマハを早期退職し独立して自らの工房を立ち上げた世界的なトランペット技術者の亀山敏明さんと、日本では唯一であるコルネットのソリストである浜松在住の岡本篤彦さんと3人で盛り上がりました。亀山さんは特にマウスピース制作の分野で世界的なマイスターで、著名なソリストや各国のオーケストラ奏者から絶大な信頼を得ています。ヤマハ時代はフランクフルトやハンブルグで長く勤務し、ヤマハトランペットの設計や制作に携わり、今日のヤマハトランペットの品質高上に大きく貢献されました。その後日本に戻られて「XENO」と呼ばれるモデルを産み出し、世界トップの楽器として名声を得ることになります。私は1991年から亀山さんとおつきあいが始まり、新製品のテストや改良などたくさんの仕事をしてきました。試作機の調子が悪い時には東京から山形に来ていただき、本番直前に調整していただいたりした事も何度もありました。個人的にも歳の離れた「親友」的な存在で、絶対的な信頼を寄せていました。そんな亀山さんも、50歳になったのをきっかけにヤマハを退職して新たな道を歩みはじめます。当時、亀山さんは「定年後だと体力もなくなるし、まだ若いうちに切り替えたい」と言って独立しましたが、その決断は正しかったと思います。私も50代に入り、演奏に加えてゼネラルマネージャーとしての仕事もするようになりましたが、社会人としての全盛期に新たな方向を目指し始めた私の考えを亀山さんは理解し、応援してくれました。

今日は浜松から東名高速を走り、東京経由で山形を目指します。今回は名古屋での会議が主な目的でしたが、自分の将来について仕事上最も尊敬し、信頼できる人と話をする事ができた事で、これからの仕事に自信が持てたような気がしました。快晴の青空に映える富士山がとても美しく、凛として見えました…

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