Bach

米沢公演もこれまでの山響のコンサートでは見られなかったほどの客入りで無事に終了しました。これでようやく一週間が終わった感があります。どの曲も新たな発見がありましたが、ソリスト金子さんがアンコールで演奏したバッハのフランス組曲は、私にとっては協奏曲より衝撃的でした…ゆっくり歌う長いフレーズ、ペダルを最小限にするクリアな響き、ピアニシモの絶妙なテクスチャ…思わずグレン・グールドのバッハを思い出しました。グールドが亡くなってからすでに30年ほどになりますが、この曲でこれほどイマジネーションに溢れた演奏は極めて珍しく、演奏者の深い内面を示した演奏はこの奏者の将来をもの凄いものにするような予感いにあふれていました。近い将来にまた違ったレパートリーを一緒に演奏して見たい、と強く感じた一日でした。